はじめに:名古屋駅の行列店「獅子丸」へ。至高の鶏白湯ラーメンとの出会い
名古屋駅周辺は、数多くのグルメが集まる激戦区。出張や観光で訪れた際、「絶対に外さない、記憶に残る一杯を食べたい」と思うのは私だけではないでしょう。そんな食への探求心を満たしてくれる店こそ、今回ご紹介する「麺家 獅子丸」です。
このお店は、単なるラーメン店ではありません。グルメサイト「食べログ」において、3年連続で「ラーメン 百名店」に選出され続けるという輝かしい実績を誇り、評価は3.75という驚異的な高さを記録しています。JR名古屋駅の太閤通口から徒歩わずか5分というアクセスの良さも相まって、その人気は絶大。店の前には、その味を求めて国内外から訪れた人々による長い行列が絶えない光景が日常となっています。
しかし、「獅子丸」を唯一無二の存在たらしめているのは、人気や立地だけではありません。お店が掲げる「“洋”をコンセプトにしたラーメン」という哲学。これが、伝統的なラーメンの枠を超え、訪れる者すべてに新しい食体験を約束してくれるのです。今回は、そんな期待に胸を膨らませながら、看板メニューである「獅子丸ぱいたんらぁめん」を実食。その全貌を徹底的にレビューします。

名古屋の至宝。以上です。


- 愛知在住
- 週1回以上ラーメンを継続中
- 鶏白湯&豚骨好き


評価
『獅子丸ぱいたんらぁめん』の評価です。
項目 | 評価 | |
---|---|---|
スープ | 5.0を超える鶏白湯スープ。これを食せず何を食す。 | |
麺 | 十分美味しい。 | |
トッピング | 2種のチャーシューはどちらも絶品 | |
総合 | 名古屋駅ではコレを食せ。以上 |
お店に入店した瞬間に感じる雰囲気:ラーメン店とは思えない、洗練された空間
行列に並び、いよいよ店内へ。扉を開けた瞬間に広がるのは、多くの人が抱くであろうラーメン店のイメージを心地よく裏切る空間です。油の匂いや雑多な雰囲気は一切なく、そこはまるでモダンなビストロのよう。
店内はカウンター席をメインにテーブル席が少し配置された、合計14席ほどのコンパクトな造り。しかし、白を基調とした明るく清潔感のある内装と、スタイリッシュなインテリアが、窮屈さを感じさせません。この洗練された雰囲気は、女性が一人でも気兼ねなく入れるように、という配慮から生まれたものだといい、実際に女性客や観光客の姿も多く見られます。
この空間デザインは、単なるお洒落さの追求ではありません。ラーメンという料理を、性別や国籍を問わず、より幅広い層に楽しんでもらいたいという店の思想が体現された、戦略的な空間プロデュースと言えるでしょう。この居心地の良さが、ラーメンの味への期待をさらに高めてくれます。


実食レビュー「獅子丸ぱいたんらぁめん」:五感を刺激する一杯の芸術


席に着き、程なくして運ばれてきた「獅子丸ぱいたんらぁめん」。その美しいビジュアルは、もはや芸術作品の域に達しています。ここからは、スープ、麺、具材の三位一体で構成されるこの一杯を、詳細に解き明かしていきます。
スープ:まるでカプチーノ。クリーミーな泡の下に隠された、奥深い旨味の層


まず目を奪われるのは、丼の表面を覆う真っ白でクリーミーな泡。これは、提供直前にハンドミキサーで丁寧に泡立てられたもので、「エスプーマ」や「カプチーノ」と形容される、このラーメン最大の特徴です。
レンゲで一口すすると、フレンチのポタージュを思わせる、きめ細かくまろやかな口当たりが広がります 。しかし、驚きはそれだけでは終わりません。その優しい泡の層の下には、豚骨と鶏ガラをベースに、羅臼昆布、煮干し、アゴ(トビウオ)など6種類もの魚介を加えた、重層的で奥深い味わいの出汁が待ち受けているのです。
クリーミーな見た目とは裏腹に、味わいは驚くほどあっさりとしていて、塩味も絶妙。濃厚なのにクドさが全くなく、多くの人が「スープを全部飲み干してしまった」と語るのも納得の、完成されたバランスです 。日本の伝統的な出汁文化と、西洋のモダンな調理技法が見事に融合した、まさに味の「旅」を楽しめるスープでした。



最高です。スープ先に飲み干しそうでした。
麺:スープを纏う、北海道産小麦のしなやかな自家製麺


この特別なスープに合わせるのは、店内で打たれる自家製麺。「きたほなみ」や「春よ恋」といった北海道産小麦を独自にブレンドして作られています。
形状は、全粒粉が練り込まれた平打ちの細ストレート麺。ツルツルとした喉ごしと、しっかりとしたハリとコシのある食感が特徴です。この麺が、クリーミーなスープを過不足なく持ち上げ、口の中へと運んでくれます。濃厚なスープに負けない小麦の風味と、心地よい歯ごたえは、まさにスープとの完璧なマリアージュ。柔らかなスープと、しっかりとした麺の食感の対比が、一杯の丼の中に絶妙なハーモニーを生み出していました。
具材:一杯の丼を彩る、主役級の名脇役たち




「獅子丸」のラーメンは、トッピングの一つひとつに至るまで、一切の妥協がありません。それぞれが主役級の存在感を放ち、丼全体の世界観を構築しています。
- 2種のチャーシュー:低温調理でじっくりと火入れされた、薄切りの豚ロースと鶏むね肉のチャーシューが添えられています。パサつきとは無縁のしっとりとした食感と、肉本来の旨味が凝縮された味わいは、モダンな調理法ならではの仕上がりです 。
- メンマ:コリコリとした食感を残しつつも柔らかく、味付けはスープの繊細な風味を邪魔しないよう、ごく控えめ。名脇役としての役割を完璧に果たしています。
- 味玉:黄身は濃厚なオレンジ色で、ねっとりとした半熟具合が絶妙。しっかりと味が染み込んでおり、単体でも満足度の高い一品です 。
- “洋”のアクセント:丼を彩るのは、伝統的なラーメンの具材だけではありません。スープの底には細かく刻まれたドライトマトが忍ばせてあり、凝縮された酸味と甘みが味に奥行きを与えています 。さらに、ピンクペッパーが添えられ、その華やかな香りとピリッとした刺激が、クリーミーなスープの素晴らしいアクセントになっていました。
これらの具材は、もはや単なるトッピングではなく、一杯の料理を構成するために緻密に計算された「パーツ」なのです。
心地よい時間を提供する、スマートなサービス
常に行列が絶えない人気店でありながら、店内の雰囲気は常に落ち着いています。その理由は、スタッフの皆さんのスマートで無駄のないサービスにあります。
混雑時でも接客は非常に丁寧かつ迅速。客が席を立つと、1分もかからずにテーブルが片付けられ、消毒され、次の客が案内されるという、驚くほど効率的なオペレーションが展開されています 。この回転の速さが、行列の長さに反して待ち時間を比較的短く感じさせる要因の一つでしょう。
この高度なサービスは、店の人気が生み出す「行列」という課題に対する、戦略的な答えです。待っている客に安心感を与え、食事の時間を最大限に楽しんでもらう。このホスピタリティこそが、味と並ぶ「獅子丸」の大きな魅力と言えます。
鶏白湯だけじゃない!獅子丸が誇る、もう一つの顔
「獅子丸」の魅力は、「ぱいたんらぁめん」だけにとどまりません。メニューには、他にも試すべき逸品が並びます。
特に人気を二分するのが「伊勢海老らぁめん」です。伊勢海老の頭と海老味噌から抽出した濃厚なスープは、甲殻類特有の芳醇な香りと旨味が凝縮された一杯で、こちらも多くのファンを魅了しています。
そして、訪れたなら絶対に注文すべきと断言できるのが、サイドメニューの「炙りチャーシュー丼」です。300円から400円という価格ながら、香ばしく炙られた分厚いチャーシューがご飯の上に鎮座し、その美味しさは「ラーメン屋に隠された逸品」と絶賛されるほど。この一品のためだけに通う価値がある、と言っても過言ではありません。
その他にも、ポルチーニ茸の香りが豊かな「醤油らぁめん」や、自家製ラー油が効いた「担々麺」など、多彩なメニューが揃っており、訪れるたびに新しい発見があるのもこの店の奥深さです。


「獅子丸」が唯一無二である理由:こだわりと実績
なぜ「獅子丸」はこれほどまでに人々を惹きつけるのでしょうか。その理由は、明確なこだわりと、それを裏付ける実績にあります。
- 実績(信頼性):3年連続の「食べログ ラーメン 百名店」選出という事実は、一過性のブームではない、揺るぎない実力の証明です。
- こだわり(専門性):北海道産小麦の自家製麺、厳選された豚肉や鶏肉、契約農家から仕入れる旬の野菜など、食材への徹底したこだわりが味の基盤を支えています。店内に食材の産地を明記している点も、その自信と誠実さの表れです。
- コンセプト(体験価値):「“洋”の融合」という唯一無二のコンセプトが、スープから具材、そして店の内装に至るまで、すべてに一貫した世界観を与え、他では決して味わえない特別な食体験を創出しています。
【完全ガイド】麺家 獅子丸 店舗情報
訪問を計画している方のために、必要な情報を網羅した完全ガイドです。
項目 | 情報 | 典拠 |
店名 | 麺家 獅子丸 (Menya Shishimaru) | |
住所 | 愛知県名古屋市中村区亀島2-1-1 | |
アクセス | JR名古屋駅 太閤通口より徒歩5分 / 地下鉄亀島駅より徒歩4分 | |
営業時間 | 11:00 – 15:00 (L.O. 14:30) / 17:00 – 21:30 (L.O. 21:00) | |
定休日 | 年中無休 | |
席数 | 14席 (カウンター席がメイン) | |
駐車場 | 無し (近隣にコインパーキング多数あり) | |
支払い方法 | 現金、電子マネー、QRコード決済に対応 | |
予約 | 予約不可 | |
公式情報 | https://www.menya-hanzo.com/shishimaru.html |
混雑度:行列は必至?賢い訪問時間と待ち時間の目安
行列は必至と考えましょう。特に週末の昼時は、45分以上の待ち時間も覚悟が必要です。待ち時間を少しでも短くしたい場合は、平日の開店直後(11:00)や、ランチタイムが落ち着く14:00過ぎを狙うのが賢明です。また、11:30頃は開店時に入った第一陣が退店し始めるため、狙い目との情報もあります。
駐車場:車でのアクセス完全ガイド
店舗専用の駐車場はありません。しかし、周辺にはコインパーキングが豊富に存在するため、車でのアクセスも問題ありません。特に店舗から徒歩1〜3分圏内に多数の駐車場があります。代表的な近隣駐車場は以下の通りです。
- 名鉄協商亀島2丁目第8(約72m、徒歩1分)
- 名鉄協商則武第15(約76m、徒歩1分)
- 名鉄協商亀島2丁目第5(約112m、徒歩2分)
支払い方法:【現金以外OK】キャッシュレス対応状況
「現金以外は使える?」という疑問は特に多いですが、ご安心ください。一部の古い情報では「現金のみ」と記載されている場合がありますが、現在はキャッシュレス決済に幅広く対応しています。
券売機では、各種交通系電子マネー(Suicaなど)、楽天Edy、WAON、iDといった電子マネーに加え、PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAYなどのQRコード決済も利用可能です。現金を持ち歩きたくない方や、海外からの観光客にとっても非常に便利な支払い環境が整っています。
まとめ:名古屋でラーメンを食べるなら、まず訪れるべき一杯がここにある
「麺家 獅子丸」の「ぱいたんらぁめん」は、単に美味しいラーメンという言葉では表現しきれない、一杯の芸術作品でした。伝統的な日本の出汁文化に、フレンチの技法を大胆に取り入れた独創的なスープ。そのスープと完璧に調和する自家製麺。そして、一つひとつが主役級のこだわり抜かれた具材。これらが織りなす味は、まさにここでしか体験できないものです。
洗練された空間とスマートなサービスも、その満足度を確固たるものにしてくれます。行列に並んででも食べる価値があるか?その答えは、間違いなく「イエス」です。名古屋を訪れた際に、心から満足できる一杯を求めるなら、まずは「麺家 獅子丸」を目指してみてください。きっと、あなたのラーメン観を覆す、忘れられない出会いが待っています。






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