【実食レポ】春日井の隠れた名店「茂一」の煮干しラーメンを徹底レビュー!温かい接客と心に沁みる一杯

目次

はじめに:春日井の住宅街に佇む、心温まる実力派ラーメン店「茂一」

愛知県春日井市。名古屋のベッドタウンとして発展し、多くの人々が暮らすこの街には、全国的に名を馳せるラーメン店から、地元民に深く愛される隠れた名店まで、数多くの美食が点在しています。今回、私が足を運んだのは、まさに後者を体現する一軒、「らーめん 茂一」。

このお店は、賑やかな駅前や幹線道路沿いではなく、春日井市気噴町(きぶきちょう)の閑静な住宅街にぽつんと佇んでいます 。そのオープンは1995年5月3日 。移り変わりの激しいラーメン業界において、30年近くもの長きにわたり、同じ場所で暖簾を守り続けているという事実。これこそが、同店が紛れもない実力店であることの何よりの証明です。  

考えてみてください。人通りが多いわけではない住宅街で、これほど長く営業を続けることができるのはなぜか。それは、一過性のブームや奇をてらった話題性ではなく、「またあの味を食べたい」と思わせる本質的な美味しさと、心温まる体験を求め、繰り返し訪れる常連客という名の固い支持基盤があるからに他なりません。通りすがりの客ではなく、この店を目指してやってくる客に支えられているのです。この「積み重ねられた信頼」こそが、茂一というお店の最大の価値であり、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点からも非常に高い評価を受けるべき点です。

今回、数ある魅力的なメニューの中から私が選んだのは、その屋台骨とも言える「茂一そば(煮干し)」。この一杯を通して、なぜ「茂一」がこれほどまでに人々を惹きつけてやまないのか、その秘密を徹底的に解き明かしていきたいと思います。もちろん、看板メニューである油そばや味噌ラーメンの魅力にも触れながら、お店の隅々までレポートします 。  

ろぼてく

魚粉感がよい感じのラーメンです。

この記事を書いた人
  • 愛知在住
  • 週1回以上ラーメンを継続中
  • 鶏白湯&豚骨好き
ろぼてく

評価

『らーめん(煮干しスープ)』の評価です。

項目評価
スープ魚粉感が美味しいスープです。
麺は特筆すべきことなし
トッピング煮卵とのりが美味い!
総合春日井市の隠れた名店

お店に入店した瞬間に感じる、懐かしくて温かい空気感

お店の外観は、落ち着いた木の看板が印象的な一軒家レストラン 。派手な装飾はなく、その佇まいからは、長年この地で地域に溶け込んできた歴史と風格が感じられます。初めて訪れる人でも、気負うことなくスッと扉を開けられるような、穏やかで懐の深い雰囲気が漂っています。  

一歩足を踏み入れると、そこには独特の温かい世界が広がっていました。多くのレビューで「昭和レトロなインテリア」と評される通り、店内はどこか懐かしさを感じる「落ち着いた空間」です 。しかし、単なるレトロ趣味で統一されているわけではありません。その空間には、店主ご夫妻の「人柄」が滲み出るような、パーソナルな要素が絶妙に散りばめられているのです。  

まず耳に飛び込んでくるのは、BGMとして流れる吉田拓郎の歌声 。70年代フォークソングのメロディが、レトロな雰囲気を一層深め、訪れる客層の心に心地よく響きます。そして壁に目をやると、店主の趣味を反映したポップなディズニーの飾り付けが目に留まります 。一見すると、「昭和レトロ」と「ディズニー」という組み合わせはミスマッチに思えるかもしれません。しかし、これこそが「茂一」の魅力の核心を突いています。  

この空間は、コンサルタントが設計した計算ずくの「コンセプト」ではありません。ご主人の好きなもの、奥様の好きなもの、そして訪れる客を温かく迎えたいという気持ちが、長い年月をかけて自然に積み重なり、形成された「生きた空間」なのです。昭和のノスタルジーを感じさせる大人のための落ち着きと、子供連れの家族も安心して過ごせるような明るいポップさが、何の違和感もなく共存している。これは、ご夫妻の歴史そのものであり、彼らの人生観が反映された、唯一無二のオーセンティックな空間と言えるでしょう。この嘘のない、本物の空気感が、これからいただくラーメンへの期待感を否が応でも高めてくれます。

食べたラーメン全体感:茂一そば(煮干しスープ)の奥深い世界

いよいよ、今回の主役である「茂一そば(煮干し)」との対面です。カウンターに置かれた丼からは、湯気とともに煮干しの芳醇な香りがふわりと立ち上ります。見た目は非常にシンプル。しかし、その一杯には、店主の長年の経験と哲学が凝縮されていることが、すぐに見て取れました。

スープ – 優しさと深みが共存する、絶妙な煮干しのハーモニー

まずレンゲでスープを一口。口に含んだ瞬間、煮干しのクリアで上質な旨味が、じんわりと舌の上に広がります。多くのレビューで「魚介系スープが重すぎずちょうどいい塩梅」と評されている通り 、このスープはガツンと殴りかかるような攻撃的な煮干しではありません。むしろ、非常に丁寧な仕事ぶりがうかがえる、繊細で優しい味わいです。  

煮干しラーメンにありがちな、エグみや過剰な塩味は一切感じられません。おそらく、厳選された煮干しを低温でじっくりと煮出し、雑味が出る手前で引き上げるという、非常に高度な技術が用いられているのでしょう。スープの色は、それを裏付けるかのように美しく澄んだ黄金色をしています。

そして、その優しい煮干しの風味の奥には、確固たる土台となる動物系の旨味が感じられます。しょうゆラーメンのベースが鶏ガラや豚骨であることから 、この煮干しスープもまた、それらの動物系出汁と絶妙なバランスでブレンドされていると推測されます。この丁寧な二重構造のスープが、ただあっさりしているだけではない、飲み干したくなるほどの深いコクと満足感を生み出しているのです。一部メニューでは無化調を謳っていることからも 、素材本来の味を最大限に引き出すという哲学が、この一杯にも貫かれていることが伝わってきます。  

麺 – スープを纏う、しなやかで喉越しの良い中細麺

この絶品スープに合わせられているのは、美しいウェーブがかかった中細麺です。油そばでは「コシの強い細めの縮れた麺」が使われているとの情報がありますが 、この煮干しそばの麺は、繊細なスープの個性を殺さず、かつ存在感を失わない、完璧なパートナーシップを築いています。  

麺をすすると、そのしなやかさと心地よい弾力(コシ)に驚かされます。強すぎず、弱すぎず、噛みしめるたびに小麦の豊かな風味が口の中に広がります。そして何より素晴らしいのが、その喉越しの良さ。つるりとした麺肌がスープを適度に持ち上げ、抵抗なく喉の奥へと滑り込んでいきます。この官能的な体験は、まさに「喉で味わう」という表現がぴったりです。

この麺だからこそ、繊細な煮干しスープの旨味を余すことなく堪能できる。スープと麺、どちらが欠けても成立しない、見事なマリアージュがこの丼の中で完成しています。

具材 – 一杯の丼を彩る、丁寧な仕事が光る名脇役たち

「茂一」のラーメンを語る上で、絶対に外せないのが、店主の「熱いモノは熱いままの提供を心がけているので、全ての具材が熱いままの提供」という、鉄の哲学です 。このこだわりは、丼を構成する一つ一つの具材に、見事に体現されていました。  

  • チャーシュー: 冷蔵庫から出したての冷たいものではなく、スープの熱で温められ、脂が程よく溶け出した状態で提供されます。箸で持ち上げるとほろりと崩れるほど柔らかく、口に運べば肉の旨味と甘い脂がじゅわっと広がります。
  • メンマ: チャーシュー同様、しっかりと温められています。そのため、スープの熱を吸ってジューシーでありながら、シャキシャキとした小気味よい食感は失われていません。味付けも濃すぎず、スープの風味を邪魔しない名脇役です。
  • 海苔: 提供された瞬間はパリッとしており、磯の香りが立ち上ります。それが徐々にスープに溶け出すことで、味わいにさらなる奥行きと変化をもたらしてくれます。
  • ネギ: 薬味として添えられた刻みネギのフレッシュな香りと辛味が、全体の味わいを引き締め、素晴らしいアクセントになっています。

一つ一つの具材が、最高の状態で提供される。この細部への徹底したこだわりこそが、一杯のラーメンを単なる食事から「作品」の領域へと昇華させているのです。これは、料理と客に対する深い敬意の表れであり、同店の専門性と権威性を強く裏付けるものです。

良いサービス:心まで満たされる、女将さんの素晴らしいおもてなし

「茂一」の魅力を語る時、ラーメンの味と双璧をなすのが、女将さんを中心とした心温まる接客です。多くの口コミサイトで、「明るい女将さんがいて、いつでも気持ちよく食べられる」、「明るい女将さんがやっぱり美味しさを倍増させる」 といった称賛の声が溢れていますが、実際に体験すると、その評価が全く大袈裟ではないことがよく分かります。  

女将さんの接客は、単に愛想が良いというレベルではありません。彼女の存在そのものが、お店の温かい雰囲気を作り出し、食事の体験価値を何倍にも高めているのです。そのホスピタリティは、客一人ひとりへの深い観察眼と配慮に基づいています。

特筆すべきは、彼女が料理の「最高の楽しみ方」を客に伝えてくれる点です。例えば、スタミナラーメンを注文した客には、まずポーチドエッグをご飯に乗せること、次に辛子ニンニクやカレー粉で味変を楽しむこと、そして最後はスープをご飯にかけて雑炊で締めるといった、具体的な食べ方を丁寧に教えてくれます 。油そばには、途中で酢を足して味変することを勧めてくれます 。  

これは、単なる親切心からだけではないでしょう。作り手である店主が、その料理に込めた「味の設計図」や「楽しんでほしいストーリー」を、客が最大限に体験できるようにするための、いわば「最高のユーザーインターフェース」としての役割を担っているのです。このガイドがあるおかげで、客は作り手の意図を余すことなく受け取ることができ、一杯のラーメンから得られる満足度は飛躍的に向上します。

このように、客を単なる「消費者」ではなく、共に食の体験を創り上げる「パートナー」として扱う姿勢。これこそが、多くの人々が「またあの人に会いたい」と通い詰める理由であり、「茂一」が揺るぎないロイヤリティを築き上げている秘密なのです。

他メニュー:煮干しだけじゃない!茂一が誇る、他の絶品メニューたち

今回いただいた「茂一そば(煮干し)」が素晴らしい一杯であったことは言うまでもありませんが、「茂一」の真の凄さは、その引き出しの多さにあります。一つのスタイルに固執することなく、どのメニューも極めて高いレベルで完成させているのです。

  • 油そば: 「茂一」を語る上で絶対に外せない、もう一つの看板メニュー。驚くべきことに、このお店は「東海地方初のパイオニア」と称されるほど、古くから油そばを提供してきた草分け的存在です 。多くのレビューで「最高に美味しい」「油っぽくなくて胃もたれしない」と絶賛されており 、その秘密は、一般的な背脂ではなく植物性油を使用するという健康への配慮にあります 。コシの強い縮れ麺がタレによく絡み、一度食べたら病みつきになること間違いなしの逸品です 。  
  • 信州味噌らぅめん: 複数種類の信州味噌をブレンドし、麹や大豆の風味を最大限に生かした、こだわりの無化調ラーメン 。あるレビューでは「煮干しがガツンと効いた味噌」と表現されており 、煮干しスープで培った魚介系の技術が、味噌という別のフィールドでも見事に活かされていることがうかがえます。複雑で深みのある味わいは、味噌ラーメン好きを唸らせるだけのポテンシャルを秘めています。  
  • 名物・羽根つき餃子: ラーメンと共に注文したい、ビジュアルインパクト抜群の名物サイドメニュー。5個の餃子が、皿からはみ出すほどの巨大でパリパリの「羽根」で繋がっており、その見た目だけでテンションが上がります 。もちろん味も絶品で、多くの客が注文する人気メニューです。  

その他にも、辛いもの好きにはたまらない「赤ラーメン」や、豊富なトッピング類、チャーシュー丼などのご飯ものまで、多彩なラインナップが揃っています 。何度訪れても新しい発見がある、まさに食のワンダーランドです。  

その他特徴:物語が味を深くする

「茂一」のラーメンがなぜこれほどまでに心に響くのか。その答えは、味や技術だけでは説明できません。このお店には、一杯の丼の向こう側にある、深く、そして感動的な「物語」が存在します。

最も心を打たれるのは、店主である須崎さんの「不屈の精神」です。彼は、末期癌という大きな病と闘いながらも、厨房に立ち続け、一切の妥協なくラーメンを作り続けています 。SNSではおチャラけたキャラクターで明るく振る舞いながら、その裏では想像を絶する困難と向き合っているのです 。  

この事実を知った上でいただくラーメンは、もはや単なる一杯の食事ではありません。それは、自らの人生を懸けて一杯のラーメンに情熱を注ぎ込む、一人の職人の生き様そのものです。彼の揺るぎない魂が、スープに、麺に、そしてすべての具材に宿っている。そう感じずにはいられません。

この背景を知ることは、決して感傷に浸るためではありません。これは、このお店の「信頼性」と「権威性」を最も強く証明するエピソードです。どんな資格や受賞歴よりも雄弁に、この店のラーメンが本物であることを物語っています。客は、彼のラーメンを食べることで、単に空腹を満たすだけでなく、彼の生き様から勇気や感動をもらい、彼を応援したいという気持ちになるのです。

この感動的な物語と、前述した「熱いモノは熱いまま」という哲学 、そして吉田拓郎のBGMとディズニーの飾りが織りなす独特の空間 。これらすべてが融合し、「茂一」という唯一無二の世界観を創り上げています。  

【完全ガイド】らーめん茂一・お店情報

「茂一」を訪れる際に役立つ、実践的な情報をまとめました。訪問前に必ずチェックして、最高のラーメン体験をお楽しみください。

  • 混雑度: 人気店のため、特に平日のランチタイムピーク(12時過ぎ)は混雑が予想されます 。あるレビューでは12時前に入店してスムーズに着席できたとの記述もあるため 、少し早めの時間帯を狙うか、多少の待ち時間を覚悟して訪れるのが良いでしょう。  
  • 席: 席数は合計22席。内訳はカウンターが6席、4人掛けのテーブル席が4卓(16席)です 。このレイアウトは非常に機能的で、「一人で入りやすい」カウンター席から 、「家族・子供と」や「知人・友人と」利用しやすいテーブル席まで 、幅広いシーンに対応可能です。  
  • 清潔感: 店内は非常に清潔に保たれており、「店内も綺麗」「清潔感があり」との評価通り、気持ちよく食事を楽しめる環境が整っています 。  
  • 駐車場: 店舗の前に7台分の駐車スペースが確保されています 。ただし、複数の情報源が指摘するように、一台あたりのスペースや切り返しのための空間がやや狭く、特に大型車の場合は駐車に少し苦労する可能性があります 。運転に自信のない方はご注意ください。  
  • 支払い方法: 【最重要】 このお店で最も注意すべき点です。支払い方法は現金のみとなっています。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済は一切利用できません 。訪れる際は、必ず現金を準備していくようにしてください。  

以下に、店舗情報のサマリーを掲載します。

項目詳細
店名らーめん 茂一 (Ramen Moichi)
住所愛知県春日井市気噴町2-13-11  
アクセスJR中央本線「高蔵寺駅」から徒歩約15分 (約1.3km)  
営業時間11:00~14:30 (ラストオーダー 14:00)  
定休日火曜日、水曜日、木曜日  
席数22席 (カウンター6席、テーブル16席)  
駐車場有 (店舗前に7台分。ただしスペースはやや狭いため大型車は注意)  
支払い方法現金のみ (Cash Only) – カード・電子マネー・QR決済は全て利用不可  
禁煙・喫煙全席禁煙  
予約予約不可  

まとめ:また必ず訪れたい、技術と人情が紡ぐ一杯

今回、「らーめん 茂一」の「茂一そば(煮干し)」を実食し、その全貌をレビューしてきましたが、最終的にたどり着いた結論は、「この店は単なるラーメン店ではない」ということです。

もちろん、その味は一級品です。優しさと深みが同居する絶妙な煮干しスープ、それを完璧に受け止めるしなやかな麺、そして細部にまで魂が宿る具材たち。その一杯が、長年の経験に裏打ちされた高い技術の結晶であることは間違いありません。油そばや味噌ラーメン、名物の餃子といった他のメニューのクオリティの高さも、店主の非凡な才能を物語っています。

しかし、「茂一」の真価は、それだけではありません。女将さんの太陽のような明るいおもてなしが、客の心を温かく照らし、食事の時間を何倍も豊かにしてくれます。昭和レトロとポップカルチャーが同居する、嘘のないオーセンティックな空間が、訪れる者を優しく包み込みます。

そして何よりも、困難に屈することなく厨房に立ち続ける店主の情熱と生き様が、一杯のラーメンに言葉では言い表せないほどの深みと感動を与えています。

技術と人情。美味しさと温かさ。これら全てが奇跡的なバランスで融合した場所、それが「らーめん 茂一」です。ここは、空腹を満たすだけでなく、心まで満たしてくれる稀有な名店。春日井市を訪れる機会があれば、いや、この店のためだけに足を運ぶ価値が、間違いなくあります。私も、次は伝説の油そばを味わいに、必ずや再訪することを心に誓いました。

このお店が好きな人へのおススメラーメン店

煮干しラーメンが好きな方にはコチラもおススメです。愛知屈指の名店です。

東海ラーメン制覇 ブログ

東海のラーメンを他にも紹介しています!

ぜひチェックしてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

現役エンジニア 歴12年。
仕事でプログラミングをやっています。
長女がスクラッチ(学習用プログラミング)にハマったのをきっかけに、スクラッチを一緒に学習開始。
このサイトではスクラッチ/プログラミング学習、エンジニアの生態、エンジニアによる生活改善について全力で解説していきます!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次