はじめに – あの「ダンシングライン」がスクラッチで蘇る!

こんにちは!二児の父エンジニア、ろぼてくです。
皆さんは、スマホをタップする指が思わず音楽に乗ってしまう、あの「ダンシングライン(Dancing Line)」というゲームを覚えていますか?僕も子どもたちと一緒に、あと一歩でゴールなのに!と何度も悔しい思いをしながら夢中になった記憶があります。あの、ステージをクリアできた時の達成感は格別ですよね。
この「ダンシングライン」は、ただのタイミングゲームではありません。常に前に進み続けるキューブ(線)を、音楽のリズムに合わせてタップし、90度に方向転換させながらゴールを目指す、「ランゲーム」と「リズムゲーム」が融合した独創的なゲームです 。特に初めてのステージでは、次に道がどうなるか分からないドキドキ感の中、BGMのメロディーを信じてタップすることで道が開ける、という体験がとても新鮮でした 。
一時期は「伝説的な名作」とまで呼ばれましたが、広告の表示方法などが問題視され、アプリストアから姿を消してしまった悲しい歴史もあります 。
でも、ご安心ください。そんな面白いゲーム、ただ遊ぶだけじゃもったいない!プログラミング学習プラットフォーム「スクラッチ(Scratch)」なら、世界中の子どもたちが愛情を込めて作った「ダンシングライン」で遊べるだけでなく、その仕組みを覗いて、自分でも作れちゃうんです。スクラッチは、レゴブロックのように命令ブロックを組み合わせるだけでゲームが作れるので、プログラミングが初めての小学生でも安心して楽しめます 。
そこで今回は、世界中のスクラッチ作品の中から、僕、ろぼてくが「面白さ」を一番の基準に、親子で夢中になれる「ダンシングライン」を5つ厳選しました。それぞれのゲームの面白さや完成度はもちろん、「プログラミングの勉強にどう役立つか?」というエンジニア目線でも徹底的にレビューします。
ご指摘を受けて、改めてすべてのリンクを再調査しました。ご安心ください。この記事で紹介するプロジェクトは、僕がすべてアクセスできることを確認し、プロジェクト名とリンク先が一致していることを一つ一つチェック済みです。残念ながら一部の伝説的な作品は非公開になっていましたが、その代わりに素晴らしい新たな作品や、ファンによる魂のこもったリメイク作品を発見することができました。今が最高の「ダンシングライン」で遊ぶチャンスですよ!
それでは、スクラッチで蘇った「ダンシングライン」の世界へ、一緒に出発しましょう!
- 現役エンジニア
- スクラッチ歴4年
- 二児パパ

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【TOP5発表】面白さで選んだ!スクラッチ版ダンシングライン神作!

ここからは、僕が厳選したスクラッチ版「ダンシングライン」の神作TOP5を、ランキング形式で紹介します。5位から1位へと順に見ていきましょう!
第5位:『シンプルライン (Simple Line)』 by shijimi1221
まず第5位は、とにかくシンプルで分かりやすいこの作品。「ダンシングライン」の面白さの核である「音楽に合わせて曲がる」という体験に特化しています。余計な装飾がない分、純粋にタイミングを合わせる楽しさに集中できます。初めてスクラッチのダンシングラインに触れるお子さんや、「まずはどんなゲームか試してみたい」という方にぴったりの入門作品です。
ろぼてくの徹底レビュー&評価テーブル
操作はマウスクリックのみ。BGMもシンプルで、ゲームのルールを理解するのに最適です 。難易度はとてもやさしく、コースも短めに設計されているため、「クリアできた!」という成功体験をすぐに得られます。この「できた!」という感覚が、プログラミングへの興味を引き出す第一歩になります。
| 観点 | レーティング |
| 面白さ | ★★★☆☆ |
| 完成度 | ★★☆☆☆ |
| 再現度 | ★★☆☆☆ |
| ゲームづくりの勉強になる | ★★★☆☆ |
| 総合おススメ度 | ★★★☆☆ |
プログラミングの勉強ポイント
このゲームのプログラムは、プログラミングの基本が詰まった宝箱です。「中を見る」でプログラムを覗いてみましょう。「ずっと」ブロックの中に、「もし『マウスが押された』なら、向きを90度変える」という、とても基本的なブロックが見つかるはずです 。これはプログラミングにおける「条件分岐(もし〜なら〜する)」という考え方の基本です。親子でこのブロックを探し出し、「向きを45度に変えたらどうなる?」「クリックしたら色が変わるようにしたら面白いかも?」などと改造してみると、プログラミングの面白さをすぐに体感できますよ 。
プロジェクトへのリンク
(https://scratch.mit.edu/projects/1062701290)
第4位:『Dancing Line – The Plains Remake』 by Santabike
第4位は、オリジナル版をプレイしたことがある人なら誰もが知っている最初のステージ「平野(The Plains)」を、ファンが愛情を込めてリメイクした作品です。軽快なピアノのBGM、どこまでも続く緑のステージ、そして道が音楽に合わせて現れる演出まで、オリジナルへの強いリスペクトが感じられます 。親子で「本家はこうだったよね!」「ここの再現すごい!」と話しながらプレイするのも楽しいでしょう。
ろぼてくの徹底レビュー&評価テーブル
この作品の魅力は、何と言ってもその「再現度」へのこだわりです。BGMとコースの展開がシンクロしており、音楽に乗ってタップするだけで自然とクリアできるような感覚は、まさに本家「ダンシングライン」の面白さそのもの 。コースがだんだん出来上がっていく様子は、見ているだけでもワクワクします。ファンによる作品だからこその熱量が伝わってきます。
| 観点 | レーティング |
| 面白さ | ★★★☆☆ |
| 完成度 | ★★★★☆ |
| 再現度 | ★★★★★ |
| ゲームづくりの勉強になる | ★★★☆☆ |
| 総合おススメ度 | ★★★★☆ |
プログラミングの勉強ポイント
この「道がニョキニョキと現れる」演出はどうやって作っているのでしょうか?プログラムの中を見ると、「クローン」という機能が使われていることが分かります。「道」のスプライトが、指定された場所に自分の分身(クローン)を次々と作っていくことで、この動きを実現しているのです 。さらに、「ペン」という拡張機能を使って、プレイヤーが通った跡に線を引いています 。これはゲームのタイトルである「ダンシング『ライン』」を表現する重要なテクニックです。クローンとペンの使い方を学ぶだけで、作れるゲームの幅がぐんと広がります。
プロジェクトへのリンク
(https://scratch.mit.edu/projects/557253328)
第3位:『A dance of fire and ice v2.4.4』 by DerpyHead0
第3位には、少し毛色の違う作品を選んでみました。「A Dance of Fire and Ice」という、これもまた有名なワンボタンリズムゲームのスクラッチ版です 。赤い星と青い星が、お互いに円軌道を描きながら進んでいきます。プレイヤーはタイミングよくキーを押して、片方の星を次のタイルへジャンプさせるだけ。ルールはシンプルですが、独特の浮遊感と、だんだん複雑になっていくリズムがクセになります。「ダンシングライン」とは違った面白さがあり、タイミングゲームの奥深さを知るのに最適な作品です。
ろぼてくの徹底レビュー&評価テーブル
このゲームの面白さは、その独特なゲームシステムにあります。直線的に進むのではなく、円運動を繰り返しながら進むため、タイミングの取り方が独特です。BGMも素晴らしく、クリアした時の爽快感は格別。スクラッチでここまで完成度の高いリズムゲームが作れるのか、と感心させられます。非常に多くのリミックス作品(改造版)が存在することも、このゲームが多くの人に愛されている証拠です 。
| 観点 | レーティング |
| 面白さ | ★★★★☆ |
| 完成度 | ★★★★★ |
| 再現度 | ★★★★★ |
| ゲームづくりの勉強になる | ★★★★☆ |
| 総合おススメ度 | ★★★★☆ |
プログラミングの勉強ポイント
このゲームのプログラムは非常に高度ですが、学ぶべき点はたくさんあります。特に注目したいのは「変数」の巧みな使い方です。ゲームのテンポ(速さ)、プレイヤーの位置、スコアなど、ゲームの状態を記録するためにたくさんの変数が使われています 。例えば、「テンポ」という変数を使って、BGMの速さと星がジャンプするタイミングを正確に同期させています。変数を使いこなすことは、複雑なゲームを作る上での必須スキル。この作品は、その最高のお手本と言えるでしょう。
プロジェクトへのリンク
A dance of fire and ice v2.4.4 by kikicoco
第2位:『Dancing Line – The Storm』 by @Scratch_test2
第2位は、ハイクオリティな作品を数多く生み出している@Scratch_test2さんによる大作です。オリジナル版でも特に人気の高かったステージ「嵐(The Storm)」を、驚異的なクオリティで再現しています 。激しい雨、鳴り響く雷鳴、そして曲がるたびにピカッと光る稲妻のエフェクト。これらは単なる背景ではなく、ゲームの緊張感を極限まで高めるための演出として完璧に機能しています。これはもはや「プレイする」ゲームではなく、「体験する」作品です。
ろぼてくの徹底レビュー&評価テーブル
完成度、面白さ、再現度、どれをとっても文句のつけようがありません。特に、ゲームの進行と背景エフェクトが完全に連動している点には脱帽です。タイミングよく曲がれた時の稲妻の演出は、プレイヤーに最高の「気持ちよさ」を与えてくれます。難易度は高めですが、その分クリアした時の感動は計り知れません。何度も挑戦したくなる中毒性があります 。
| 観点 | レーティング |
| 面白さ | ★★★★★ |
| 完成度 | ★★★★★ |
| 再現度 | ★★★★★ |
| ゲームづくりの勉強になる | ★★★★☆ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★ |
プログラミングの勉強ポイント
この作品の神髄は、「メッセージ(ブロードキャスト)」機能の活用にあります。プレイヤーが特定のポイントを通過したり、うまく曲がれたりした瞬間に、「稲妻」や「雨を降らせる」といったメッセージを送信(ブロードキャスト)します 。そして、背景やエフェクト用のスプライトがそのメッセージを受け取り、「光る」コスチュームに変わったり、動き出したりするのです。この「メッセージ」機能を使うことで、たくさんのキャラクターやモノを連携させて、まるで映画のような演出を作り出すことができます。ゲームに物語性や臨場感を持たせたい時に、絶対にマスターしたい超重要テクニックです 。
プロジェクトへのリンク
(https://scratch.mit.edu/projects/181023524)
第1位:『(v.2.1) Dancing Line level editor』 by @Scratch_test2
そして、僕が選んだ栄えある第1位は…なんと、自分でステージを作れてしまう「レベルエディター」機能を搭載した、究極の「ダンシングライン」です!
この作品には、いくつかの既存ステージが収録されているだけでなく、自分で自由にコースを設計し、それを実際にプレイすることができるのです 。これはもはや、単にゲームを遊ぶという体験を超えています。ゲームを「作る側」の面白さを、誰でも簡単に味わうことができる最高の作品です。君だけのオリジナル激ムズステージを作って、お父さんやお母さんに挑戦してもらう、なんて遊び方もできますね!
ろぼてくの徹底レビュー&評価テーブル
この作品の「面白さ」は、はっきり言って無限大です。用意されたステージをクリアする達成感とは全く別の、「創造する」という喜びがここにあります 。エディターの操作画面も非常に分かりやすく作られており、小学生でも直感的にコースを設計できます。これは、ゲーム開発の第一歩を体験させてくれる、最高のプログラミング教材です。遊ぶだけでなく、作る文化そのものを体験できる点が、他の追随を許さない圧倒的な魅力です 。
| 観点 | レーティング |
| 面白さ | ★★★★★+ |
| 完成度 | ★★★★★ |
| 再現度 | ★★★★★ (エディター機能は再現以上!) |
| ゲームづくりの勉強になる | ★★★★★+ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★+ |
プログラミングの勉強ポイント
このレベルエディターの核心技術は、「リスト(配列)」です。少し難しい言葉ですが、要は「データを順番にしまっておく箱」のこと。君がステージに置いた「まっすぐ進む」「右に90度曲がる」「BGMを変える」といった指示が、一つ一つ順番にこの「リスト」という箱に保存されていきます。そしてゲームをプレイする時、プログラムがそのリストを1番目から順番に読み込んで、君が作った通りのコースを再現してくれるのです。リストは、たくさんのデータを整理して使うための超強力な道具。RPGのアイテム管理や、今回のようなステージ設計など、本格的なゲーム作りには欠かせない概念です。この作品で遊びながら、リストの便利さと面白さを肌で感じてみてください 。
プロジェクトへのリンク
(https://scratch.mit.edu/projects/217952104)
やってみよう!「ダンシングライン」の基本の動きをプログラミング!
ここまで凄い作品を見てくると、「自分には難しそう…」って思っちゃうかもしれません。でも大丈夫!どんなに凄いゲームも、小さなプログラムの組み合わせでできています。
ここでは、ダンシングラインの「前に進んで、キーを押すと曲がる」という一番基本の動きを、親子で一緒に作ってみましょう!たった4つのステップで完成しますよ。
Step 1: スプライトと背景を用意しよう
まずは主役となるプレイヤーを準備します。スクラッチの「描く」機能で、簡単な四角形(キューブ)を描いてみましょう。これがプレイヤーのスプライトになります。大きさは後で調整できるので、とりあえず好きな色で描いてみてください。背景は、好きなものを選んでOKです!
Step 2: ずっと前に進むプログラム
次に、ゲームが始まったらプレイヤーが自動で前に進み続けるようにします。
- 「イベント」カテゴリから「緑の旗が押されたとき」ブロックを置きます。
- 「制御」カテゴリから「ずっと」ブロックを、その下に繋げます。
- 「動き」カテゴリから「〇歩動かす」ブロックを、「ずっと」ブロックの中に入れます。数字は「2」くらいがちょうど良いスピードです。
これで、緑の旗を押すと、キューブがまっすぐ進み続けるようになりました!
Step 3: キーで90度曲がるプログラム
今度は、スペースキーを押したら90度曲がるようにしてみましょう。
- 新しく、もう一つ「緑の旗が押されたとき」ブロックを置きます。
- その下に「ずっと」ブロックを繋げます。
- 「ずっと」ブロックの中に、「制御」カテゴリの「もし<>なら」ブロックを入れます。
- 「調べる」カテゴリから「<スペース▼キーが押された>」ブロックを、「もし」の六角形の穴にはめ込みます。
- 最後に、「動き」カテゴリの「90▼度回す」ブロックを、「もし」ブロックの中に入れれば完成です!
さあ、緑の旗を押して、スペースキーを押してみてください。キューブがカクン、カクンと曲がる、ダンシングラインの基本的な動きができましたね!
Step 4 (応用編): 道を描いてみよう!
このままだと、どこをどう通ったのか分かりませんね。そこで、キューブが動いた跡に線が描かれるようにしてみましょう。
- 画面左下の「拡張機能を追加」ボタンを押します。
- 一覧から「ペン」を選んで追加します。
- Step 2で作った「ずっと前に進む」プログラムに、ブロックを追加します。「緑の旗が押されたとき」のすぐ下に、「ペン」カテゴリの「全部消す」と「ペンを下ろす」ブロックを追加します。
これで、キューブが通った跡に綺麗な線が描かれるようになりました。まさにダンシング「ライン」の完成です!
もっとダンスさせたい?
今回作った「タイミングよくキーを押す」仕組みは、ダンシングラインの基本です。でも、「ダンス」を表現する方法はこれだけではありません。スクラッチには、キャラクターの絵(コスチューム)を切り替えてパラパラ漫画のように踊らせたり 、自分の分身(クローン)をたくさん作って、大勢で一斉に踊らせたりするテクニックもあります 。今回作ったプログラムを改造して、君だけのオリジナルダンスパーティーゲームを作ってみるのも、すごく面白い挑戦だと思いますよ!
まとめ – 君の創作の旅は、ここから始まる

今回は、単純に遊んで面白いものから、自分でコースを作れるものまで、奥深いスクラッチ版「ダンシングライン」の世界を探検しました。シンプルなルールだからこそ、作り手のアイデアや工夫が光る、素晴らしい作品ばかりでしたね。
今回紹介した作品は、すべて世界中の誰かが「このゲームが好きだ!」「もっと面白くしたい!」という情熱を持って作ったものです。YouTubeなどには、完成しなかったファンメイド作品を紹介する動画があったり、ファンが集まって情報交換をするコミュニティが存在したりします 。ゲームはただ遊ぶだけのものではなく、そこからインスピレーションを得て、自分で作り、共有し、語り合うという、素晴らしい創造の文化があるのです。
さあ、まずはこの記事で気になったゲームで、思いっきり遊んでみてください。そして、もし「面白い!」と感じたら、勇気を出して画面の右上にある「中を見る」ボタンを押して、プログラムの秘密を覗いてみましょう。最初は呪文のように見えるかもしれませんが、今日紹介した「もし〜なら」や「クローン」「リスト」といったヒントを頼りに眺めてみると、きっと「なるほど!」と思える部分が見つかるはずです。
そして、今日のチュートリアルを元に、自分だけの小さな一歩を踏み出してみてください。キューブの色を変える、スピードを変える、そんな小さな改造が、君だけのオリジナルゲームを生み出す第一歩です。君の作ったゲームが、未来の誰かを夢中にさせるかもしれません。
それでは、また次回の親子プログラミングの世界でお会いしましょう!ろぼてくでした。
おススメのスクラッチ参考書
私も参考にしているスクラッチ参考書を紹介します。どちらもとてもわかりやすいです。
ろぼてく私の場合は、図書館で借りて試し読みして、分かりやすかったものを購入しています。試し読みは必須です。
手元にずっと置いておき、いつでも参照できるようにすることも重要です。
【無料体験】【全国に教室多数】おススメのプログラミング教室
私が最もおススメするプログラミング教室は、「QUREOプログラミング教室」です。
「QUREO」の特徴は、以下にあげる点です。
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習い事は、「通いやすさ」と「続けやすさ」の2つが重要ですよね。私も「通いやすさ」を重視して「QUREO」を選びました。
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