Ubuntu 17.04 (32bit版)の環境で、apt installでパッケージがインストールできない問題が発生しました。いつもであれば、WSL2 Ubuntu 20.04環境で作業してこのようなことが起こらず四苦八苦しましたので、備忘録的に記録を残します。
【起こった問題】 aptでvimがインストールできない。
【背景】32bit版 Linux環境が必要
32bit版Linuxでコンパイルを行わないといけない事案が発生したことにより、旧バージョンのUbuntuの環境を立ち上げました。
環境は以下のとおり
仮想環境:VirtualBox
OS:Linux 32bit
Linuxディストリビューション:Ubuntu 17.04
【問題】aptでvimをインストールできない。
VirtualBoxのインストール、Ubuntu 17.04の立ち上げまでは問題なく進みました。しかし、aptを使って必要なパッケージをインストールを始めたところ、なんとLinuxでほぼ必須のエディタ「vim」がインストールできない問題に直面しました。
解決方法
以下の2点を試しました。結論、②sources.listファイルの更新で解決しました。
- apt updateでパッケージリストを更新する
- sources.listファイルに記述されているレポジトリを更新する
1 apt updateでパッケージリストを更新する
Webで検索するとよく出てくる解決方法です。
ただし、これでも今回は解決せずでした。
sudo apt update
sudo apt upgrade
2 sources.listファイルに記述されているレポジトリを更新する
問題はaptでインストールを実施する際のレポジトリが間違っていることでした。
aptでインストールを実施する際には、sources.listに記載してあるレポジトリにアクセスすることになります。サポートが切れたUbuntuのバージョンだとレポジトリの場所が移動されているため、このsources.listを変更しなければいけません。
以下に具体的なファイルの修正方法を示していきます。
aptで使用しているレポジトリはsources.listに記載されています。sources.listは環境によって格納されている場所は異なりますが、私の場合は、以下に格納されていました。
/etc/apt
以下のコマンドを使ってsources.listの中身を確認します。
cat /etc/apt/sources.list | grep -v "#"
実行すると以下リンクがリポジトリとして設定されていることがわかります。ちなみに「zesty」Ubuntu 17.04の開発コードネームです。
deb http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ zesty main restricted
実際にhttp://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/へアクセスしてみると、「bionic」という名前のファイルがたくさんあることがわかると思います。こちらはUbuntu 22.04の開発コードネームです。なので、Sources.listで示されているレポジトリは最新のUbuntu 22.04のリストになっているのです。
STEP1で、レポジトリのリンクが最新になっていることがわかりました。ということは、このレポジトリを17.04のリンクに修正してやればよいことが想像つきます。
ちなみに過去のバージョンのレポジトリは、以下リンクに存在します。
以下コマンドを実施して、レポジトリを修正します。
sed -i -e 's/ports.ubuntu.com\/ubuntu-ports/old-releases.ubuntu.com\/ubuntu/g' /etc/apt/sources.list
これでapt updateを実施して、まずはパッケージリストを更新します。
その後、apt install vim を実施することでvimをインストールすることができました。
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