はじめに:ただの「おしり」じゃない!『おしりたんてい』が子どもを夢中にさせる本当の理由
「フーム、においますね。」
このセリフを聞いて、お子さんの目がキラリと輝くご家庭も多いのではないでしょうか。こんにちは!二児の父で、ブログ「oyako-programming.com」を運営しているエンジニアブロガーの「ろぼてく」です。
我が家でも大人気の『おしりたんてい』ですが、正直に告白しますと、私が初めてこの本の表紙を見たときの感想は、「顔がおしり…?これは一体…」という戸惑いでした 。しかし、シリーズ累計発行部数が3000万部を突破する という驚異的な人気を誇るこの作品には、単なるキャラクターの奇抜さをはるかに超えた、子どもたちの知的好奇心をくすぐり、読書への扉を大きく開くための、実によく考えられた緻密な仕掛けが隠されていたのです。
この記事では、エンジニアとしての分析力と、二人の子どもとほぼ全シリーズを読破した父親としての経験を総動員し、『おしりたんてい』シリーズを徹底的に解剖します。「たくさんありすぎて、どの巻から買えばいいの?」と迷っている親御さんに向けて、自信を持っておすすめできるTOP5を、詳細な理由とともにランキング形式でご紹介します。
本記事は、インターネット上の感想をただまとめただけのものではありません。私自身が独自に設定した「3つの評価観点」に基づき、各作品を客観的に分析しています。さらに、数多くの口コミを調査し、「ここがスゴイ!」という良い点だけでなく、「ちょっと気になるかも?」という点も包み隠さずお伝えします。この記事を読み終える頃には、あなたの、そしてお子さんにとって最高の「最初の一冊」が、きっと見つかっているはずです。
- 電機メーカー勤務
- エンジニア歴10年以上
- 二児パパ

おしりたんていシリーズを評価する3つの重要観点

『おしりたんてい』の魅力を、親として、そして子どもの成長を願う一人の大人として多角的に評価するため、私は以下の3つの観点を設定しました。これらは、子どもが本を純粋に「楽しむ」という側面と、親御さんが心のどこかで期待する「学び」の側面の両方を、バランス良く捉えるための、私「ろぼてく」独自の評価軸です。
観点1:謎解きの面白さ(論理的思考力)
まず一つ目は、物語の核心である「謎解きの面白さ」です。これは、単に事件が解決されるストーリーを追うだけでなく、読者である子ども自身が、おしりたんていと一緒に犯人を追い詰めるプロセスをどれだけ楽しめるか、という指標です。
『おしりたんてい』の特筆すべき点は、本の中に迷路、絵探し、暗号解読といった、読者が能動的に参加できるアクティビティが満載であることです 。これらは単なる「おまけ」や「遊び」ではありません。ページを隅々まで注意深く観察し、容疑者の証言の矛盾点を探し、時系列を整理する。この一連の作業は、子どもの
観察力、注意力、そして情報を整理して結論を導き出す論理的思考力を自然に鍛えてくれます 。
特に注目すべきは、これらの謎解きが、特定の知識を問うものではなく、絵をじっくりと見比べたり、話の流れを理解したりすれば解けるように設計されている点です 。これにより、年齢による知識量の差が出にくく、例えば小学生のお兄ちゃんとお幼稚園の妹、そして親である私たちが、ほぼ対等な立場で「謎解き競争」を楽しめるのです。エンジニアの視点から見ると、これは情報をインプットし、条件分岐を考え、仮説を立てて検証するという、まさに「プログラミング的思考」の基礎を養う絶好のトレーニングと言えるでしょう 。
観点2:物語の魅力(世界観とキャラクター)
二つ目の観点は、「物語の魅力」です。どんなに優れた謎解きがあっても、その舞台となる世界観や登場人物に魅力がなければ、子どもたちは物語に没入できません。この点において、『おしりたんてい』は非常に巧みなバランス感覚を持っています。
最大の魅力は、もちろん主人公おしりたんていのキャラクター造形です。顔がおしり、必殺技はおなら、という子どもが喜ぶ要素を持ちながらも、その言動は常に冷静沈着で礼儀正しい英国紳士のよう 。この絶妙なギャップが、「おしり」というテーマにありがちな下品さをうまく中和し、多くの親御さんが安心して子どもに与えられる要因となっています 。
さらに、おしりたんていを取り巻くキャラクターたちも個性的で魅力的です。おっちょこちょいだけど憎めない助手のブラウン 、頼りになるワンコロ警察のマルチーズしょちょう 、そして何と言っても、最大のライバルである「かいとうU」の存在は、物語に大きな深みと継続的な興味を与えています 。かいとうUはただの悪役ではなく、独自の美学を持つ怪盗紳士として描かれており、彼の登場は「探偵 vs 怪盗」という、古今東西子どもたちをワクワクさせてきた王道の対決構造を生み出しています 。これらの豊かなキャラクターたちが織りなす人間(?)模様が、単なる謎解きに留まらない、豊かな物語性を生み出しているのです。
観点3:知育・読書促進効果
三つ目の観点は、この本が「読書への入り口」としてどれだけ優れているか、という「知育・読書促進効果」です。特に、普段あまり本を読みたがらないお子さんを持つ親御さんにとっては、最も重要なポイントかもしれません。
『おしりたんてい』は、本を読むという行為を「勉強」や「タスク」ではなく、「楽しい遊び」に変える天才的な設計がなされています。各ページに散りばめられた「おしりを〇個さがせ!」という指示や、間違い探しは、子どもに「このページの隅から隅まで見てやろう」という強い動機を与えます 。その過程で、子どもたちの視線は自然と絵だけでなく、その周りにある文章にも向かいます。これが、活字への抵抗感をなくし、自発的に文章を読む習慣をつけるための、非常に効果的な仕掛けとなっているのです 。
また、口コミでも「この本がきっかけで読書が好きになった」「80ページもあるのにあっという間に読み、毎日繰り返し読んでいる」といった声が数多く見られます 。一度読んだら終わりではなく、隠されたおしりや、背景にいるキャラクターの小ネタを探すために何度も読み返したくなる 。この「繰り返し読める」という特性が、一冊の本とじっくり向き合う楽しさを教え、確かな読書習慣の定着へと繋がっていきます。まさに、読書導入のための「最強の入門書」と言えるでしょう 。
エンジニアパパが選ぶ!おしりたんてい おすすめTOP5

それでは、お待たせしました!これら3つの評価観点に基づき、私「ろぼてく」が厳選した『おしりたんてい』シリーズのおすすめランキングTOP5を発表します。数あるシリーズの中から、物語における重要度、謎解きの質、そして我が家の子どもたちの反応を総合的に判断し、5冊を絞り込みました。第5位からカウントダウン形式で、その魅力を余すところなくご紹介します!
第5位:『おしりたんてい いせきからのSOS』
親子でわくわく!冒険活劇と家族の絆がアツい一冊!
| 観点 | レーティング |
| 謎解きの面白さ | ★★★★★ |
| 物語の魅力 | ★★★★★ |
| 知育・読書促進効果 | ★★★★☆ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★ |
この作品の特長
まず第5位にランクインしたのは、物語に大きな広がりをもたらした『いせきからのSOS』です。
あらすじ: ある日、おしりたんていの事務所に一通の手紙が届きます。そこには鏡で反転させた文字で「SOS」のメッセージと、✕印のついた地図が。差出人不明の依頼を解き明かし、依頼人を助けるため、おしりたんていと助手のブラウンはジャングルの奥深くにある遺跡へと冒険の旅に出ます 。
この巻の最大の特長であり、ファンにとって最大のサプライズは、なんとおしりたんていのお父さんである**「おしりダンディ」が初登場**することです 。彼は世界を股にかける遺跡の冒険家で、その名の通りダンディで豪快なキャラクター。息子であるおしりたんていとはまた違った魅力で、物語に新たな風を吹き込みます。
また、これまでの街中での事件とは舞台設定が大きく異なり、「ジャングルの遺跡」での冒険が描かれます。行く手には危険な罠や仕掛けが満載で、まるでインディ・ジョーンズのようなハラハラドキドキの冒険活劇が楽しめるのも、この巻ならではの魅力です 。シリーズが長く続くと、どうしても物語がパターン化しがちですが、この作品は新たなキャラクターと舞台設定を投入することで、読者を飽きさせない工夫が見事に成功しています。おしりダンディという存在は、これまで孤高の天才探偵として描かれてきたおしりたんていに「家族」という背景を与え、キャラクターの奥行きを格段に深めました。これは、シリーズを単なる事件の連続から、キャラクターが成長し、世界が広がっていく壮大な物語へと昇華させるための、作者の巧みな戦略と言えるでしょう。
口コミ調査:ここがスゴイ!(良い口コミ)
- 「お父さんの『おしりダンディ』登場に、子どもが大興奮していました。親子で協力して謎を解き、最後は二人で必殺技を繰り出すシーンは最高です!」
- 「いつもの街での事件と違って、インディ・ジョーンズみたいな冒険物語でワクワク感がすごかった。謎解きも遺跡の仕掛けと絡んでいて、とても凝っていました。」
- 「おしりダンディのキャラクターが素敵。レディーに弱いところも面白い。お母さんの登場も期待してしまいます。」
口コミ調査:ちょっと気になる点 (悪い口コミ)
- 「迷路や探し絵などの参加要素が多く、読み聞かせをする親としては、1冊読み終えるのに結構時間がかかって大変でした。」
- 「4歳の子どもには謎解きが少し難しかったようで、親がヒントを出しながら一緒に進める必要がありました。」
- 「お父さんのキャラクターが強烈すぎて、子どもがお父さんの真似ばかりするように。良くも悪くもインパクトが強いようです。」
第4位:絵本『おしりたんてい ププッ おおどろぼう あらわる!』
最強のライバル登場!「よみもの」への橋渡しに最適な絵本。
| 観点 | レーティング |
| 謎解きの面白さ | ★★★★☆ |
| 物語の魅力 | ★★★★★ |
| 知育・読書促進効果 | ★★★★★ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★ |
この作品の特長
第4位は、シリーズの方向性を決定づけた重要キャラクターが登場する、絵本シリーズからの一冊です。
あらすじ: 「どんなものでも手に入れてみせる」と豪語する神出鬼没の大泥棒から、博物館に予告状が届きます。狙いは宝物「女神のマフラー」。おしりたんていはワンコロ警察署と協力し、宝を守ろうとしますが、大胆不敵な犯人に翻弄されてしまいます 。
この作品がシリーズにおいて極めて重要なのは、おしりたんていの永遠のライバルとなる「かいとうU」が初めて登場する記念すべき一冊だからです 。キザなセリフ回しと紳士的な振る舞い、そして独自の美学を持つこの怪盗は、単なる悪役ではありません。彼の存在が、おしりたんていの推理をさらに輝かせ、物語に「探偵 vs 怪盗」という、子どもたちが大好きな王道の対決構造をもたらしました。この魅力的なライバル関係こそが、多くの子どもたちをシリーズの虜にし続ける、強力なエンジンとなっているのです。
また、この作品は文字の多い「よみもの」シリーズではなく、大きなイラストが中心の「絵本」である点もポイントです。文章量が少なく、ページいっぱいに描かれた絵の中から隠れたかいとうUを探す「探し絵」や迷路がメインなので、まだ長い文章を読むのが難しい3歳〜5歳くらいのお子さんでも、視覚的に楽しむことができます 。この一冊で『おしりたんてい』の世界の楽しさを体験してから、より本格的な「よみもの」シリーズへとステップアップしていく、まさに読書への完璧な導入書と言えるでしょう 。
口コミ調査:ここがスゴイ!(良い口コミ)
- 「かいとうUがかっこいい!マスクの形がうんちで子どもは爆笑していましたが、キザなキャラクターが大好きになったようです。」
- 「探し絵がメインなので、まだ字が読めない3歳の子どもでも、指をさしながら『ここにいた!』と夢中になって楽しんでいました。」
- 「この絵本が大好きになって、自然と文字が多い『よみもの』シリーズにも興味を持ってくれるようになりました。まさに最初の一冊にぴったりです。」
口コミ調査:ちょっと気になる点 (悪い口コミ)
- 「かいとうUのマスクがうんちの形をしているので、人によっては少し下品だと感じるかもしれません。プレゼントにする際は相手を選ぶかも。」
- ごく一部の批評として、敵に捕らえられたおしりたんていの描写(黒いボディスーツで縛られている)が、子ども向けとしてはいかがなものか、という指摘も見られました 。ただ、これは非常に稀な意見であり、ほとんどの読者は作品全体のユーモアとして自然に受け入れているようです。
- 「探し絵の答えを一度覚えてしまうと、繰り返し遊ぶ魅力は少し減ってしまうかもしれません。」
第3位:『おしりたんてい かいとう VS たんてい』
宿命の対決、再び!キャラクターの深掘りが光る一冊。
| 観点 | レーティング |
| 謎解きの面白さ | ★★★★☆ |
| 物語の魅力 | ★★★★★ |
| 知育・読書促進効果 | ★★★★★ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★ |
この作品の特長
第3位は、人気キャラクター同士の対決と、知られざる過去が描かれる、ファン必読の一冊です。
あらすじ: オオヤギ家の執事から、家宝の宝石「ほしぞらのかがやき」を守ってほしいという依頼が舞い込みます。予告状の送り主は、もちろん宿敵かいとうU。崖の上の屋敷を舞台に、おしりたんていの知力とひらめきが、変装を得意とするかいとうUの奇策と真っ向からぶつかり合います 。
この巻の魅力は、メインの事件だけでなく、**同時収録されている短編「ブラウンのものがたり」**にあります 。ここでは、おしりたんていの忠実な助手であるブラウンが、なぜ、そしてどのようにして彼の助手になったのか、その出会いと過去が初めて明かされます。絵本シリーズでは普通の犬として描かれていたブラウンが、「よみもの」シリーズではなぜ服を着て話すのか? という、熱心な読者が抱いていた疑問に、作者が見事に答えてくれています。このような細部への配慮が、キャラクターへの愛着を一層深め、読者の信頼を勝ち得ているのです。
この作品は読者からの人気も非常に高く、ポプラ社が全国の小学生を対象に実施した「“こどもの本” 総選挙」では、小学校1年生部門で堂々の第1位に輝いています 。小学生が選ぶ「一番面白い本」として、まさに鉄板の一冊と言えるでしょう。
口コミ調査:ここがスゴイ!(良い口コミ)
- 「まるで『名探偵コナン vs 怪盗キッド』のようで、本格的な頭脳戦に大人も引き込まれました。最後の対決シーンは必見です。」
- 「ブラウンの過去が知れて本当に良かった。ワンコロ警察学校時代の話は可愛くて、彼がただの可愛い助手ではないことが分かり、もっと好きになりました。」
- 「最後の必殺技のシーンが、突然劇画タッチになるのが最高に面白い。子どもが毎回そのページで声を上げて爆笑しています。」
口コミ調査:ちょっと気になる点 (悪い口コミ)
- 「絵本版から読み始めた子どもにとっては、ブラウンが急に二足歩行で話し始めることに少し違和感があったようです。」(ただし、この短編でその理由が明かされます)
- 「謎解きのヒントの一部が、カラー印刷の色に依存している部分がありました。もし電子書籍の白黒端末で読む場合は、少し分かりにくいかもしれません。」
第2位:『おしりたんてい あやうし たんていじむしょ』
ライバルは怪盗だけじゃない!探偵VS探偵の頭脳戦!
| 観点 | レーティング |
| 謎解きの面白さ | ★★★★★ |
| 物語の魅力 | ★★★★☆ |
| 知育・読書促進効果 | ★★★★★ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★ |
この作品の特長
いよいよ第2位。シリーズに新たな風を吹き込み、マンネリを打破した傑作です。
あらすじ: おしりたんていの住む町に、キャーロット・ホースと名乗る新たな名探偵が颯爽と登場します。彼の事務所には次々と依頼が舞い込む一方、おしりたんていの事務所は閑古鳥が鳴く始末。おしりたんていは、この最大のピンチを乗り越えることができるのか?そして、新たな名探偵の正体とは…? 。
この巻の最大の功績は、これまでの「探偵 VS 犯人」というお決まりの構図に、「探偵 VS 探偵」という新たな対決構造を持ち込んだ点です。新登場のライバル探偵キャーロット・ホースと、その助手ワトンは、その名前や佇まいから、明らかにあの世界一有名な名探偵「シャーロック・ホームズ」と「ワトソン」へのオマージュとなっています 。この仕掛けは、子どもたちには新鮮な驚きを、そして一緒に読んでいる親御さんにはニヤリとできる楽しさを提供します。親が物語の背景にある元ネタに気づき、楽しんでいると、その楽しさは自然と子どもにも伝わり、親子の読書体験をより豊かなものにしてくれます。
シリーズも6作目となり 、ある程度のパターンを読んできた子どもたちにとって、この新しい展開は非常に刺激的です。絶対的な存在だったおしりたんていが窮地に立たされるというストーリーは、ハラハラドキドキの連続で、シリーズを追い続ける強い動機付けになります。口コミでも「大大満足の内容だった」「ミステリーの王道」と絶賛の声が相次いでおり、シリーズの新たな可能性を示した一冊として高く評価できます 。
口コミ調査:ここがスゴイ!(良い口コミ)
- 「ホームズとワトソンみたいなライバル探偵の登場がすごく新鮮で、ミステリーとして一段と面白くなった。親子で事件の鍵探しに夢中になりました。」
- 「結末が分かっていても、細かい伏線やキャラクターの表情を確認したくて、何度も読み返してしまいます。1冊で何度も楽しめるお得な本です。」
- 「アニメから入った子どもも、本でじっくり読むことで、キャラクターのセリフや背景の絵の面白さに気づき、さらに楽しんでいるようでした。」
口コミ調査:ちょっと気になる点 (悪い口コミ)
- この巻に関しては、広範に口コミを調査しましたが、特に目立った悪い評価や批判的な意見は見当たりませんでした。これは、作品の完成度が非常に高いことの証左と言えるでしょう。強いて懸念点を挙げるとすれば、シリーズの6作目であるため、全くの初見でこの巻から読み始めると、ワンコロ警察などのおなじみのキャラクターとの関係性が少し分かりにくい可能性がある、という点くらいです。
第1位:『おしりたんてい むらさきふじんの あんごうじけん』
すべてはここから始まった!記念すべきシリーズ第1作にして最高の入門書。
| 観点 | レーティング |
| 謎解きの面白さ | ★★★★☆ |
| 物語の魅力 | ★★★★★ |
| 知育・読書促進効果 | ★★★★★ |
| 総合おススメ度 | ★★★★★ |
この作品の特長
そして、栄えある第1位に輝いたのは、やはりこの一冊。すべての伝説が始まった、「よみもの」シリーズの記念すべき第1作目、『むらさきふじんの あんごうじけん』です。
あらすじ: ある日、おしりたんていの事務所を、頭からつま先まで全身紫色に包んだ謎の依頼人「むらさきふじん」が訪れます。彼女の依頼は、サツマイモ農園を営む一族に代々伝わる、先祖が遺した宝のありかを示す暗号を解読してほしいというもの。しかし、その依頼の裏には、思わぬ秘密が隠されていました… 。
この作品は、まさに**『おしりたんてい』シリーズの完璧な設計図**です。主人公おしりたんていの紳士的なキャラクター、決め台詞「しつれいこかせていただきます」、相棒ブラウンとの絶妙なコンビネーション、そして物語の途中に「迷路」や「探し絵」といった読者参加型のアクティビティを挟み込むという、シリーズの成功を支える基本フォーマットが、この一冊にすべて凝縮されています。
物語は子どもにも分かりやすいシンプルな構成でありながら、最後には大人も「おっ」と思わせる鮮やかなどんでん返しが用意されており、本格的なミステリーの面白さも味わえます 。暗号解読、迷路、おしり探しといった仕掛けも豊富で、飽きさせません 。初めて『おしりたんてい』の世界に触れるお子さんにとって、シリーズの魅力のすべてを存分に体験できる、まさに「最初の一冊」としてこれ以上のものはない、最高の入門書です。この一冊が確立した「面白さの公式」があったからこそ、その後のシリーズの爆発的な人気があると断言できます。
口コミ調査:ここがスゴイ!(良い口コミ)
- 「子ども向けの本だと侮っていましたが、最後のどんでん返しには大人も驚かされました。これは紛れもなく、正しき推理小説です。」
- 「暗号や迷路を解きながら読み進められるので、普段は本が苦手な息子も、夢中になって最後まで一気に読んでいました。読書好きになるきっかけをくれました。」
- 「全ページカラーで絵もたくさんあり、文字の量も多すぎないので、小学校低学年の子どもが一人で読むのにぴったりです。」
口コミ調査:ちょっと気になる点 (悪い口コミ)
- 「暗号を解読するにはひらがなを読む必要があるので、まだ字が読めない幼児の場合は、親が一緒に読んであげる必要があります。」
- 「絵本版を先に読んでいたので、助手のブラウンが二足歩行で話していることに少し驚きました。」(これは「よみもの」シリーズ共通の点です)
結論:わが子に贈る最初の一冊は?年齢と興味に合わせた選び方ガイド

ここまで、『おしりたんてい』シリーズの魅力と、私ろぼてくが選ぶおすすめTOP5を徹底的に解説してきました。どの作品も、子どもたちを楽しく読書の世界へといざなう、素晴らしい工夫と愛情に満ちています。
最後に、ランキングを踏まえて「結局、うちの子にはどの本がいいの?」という疑問にお答えするための、選び方ガイドをまとめました。
- 【とにかく初めて読むならこの一冊!】
- → 第1位『むらさきふじんの あんごうじけん』
- 理由: シリーズの面白さ、楽しさ、そして基本的なフォーマットがすべて詰まっています。ここから始めれば、お子さんがファンになること間違いなしの鉄板です。
- 【まだ字を読むのが苦手な3〜5歳のお子さんに】
- → 第4位 絵本『おおどろぼう あらわる!』
- 理由: 大きな絵と探し絵が中心で、視覚的に楽しむことができます。ここで魅力的なライバル「かいとうU」に出会うことで、その後の「よみもの」シリーズへの興味を自然に引き出すことができます。
- 【冒険やアクションが大好きなお子さんに】
- → 第5位『いせきからのSOS』
- 理由: いつもの町を飛び出し、ジャングルや遺跡を舞台にしたハラハラドキドキの冒険活劇が楽しめます。かっこいいお父さん「おしりダンディ」の活躍も、男の子の心を掴むはずです。
- 【ライバルとの対決やキャラクターの背景に興味があるお子さんに】
- → 第3位『かいとう VS たんてい』
- 理由: かいとうUとの本格的な頭脳戦が描かれ、ミステリーとしての面白さが際立っています。助手のブラウンの過去が明かされるなど、キャラクターをより深く知りたい子におすすめです。
『おしりたんてい』の最大の魅力は、謎解きそのものだけでなく、親子で「あーでもない、こーでもない」と顔を寄せ合い、一緒に考え、笑い合える豊かな時間を提供してくれることだと、私は思います。親に本を読んでもらった記憶は、子どもにとってかけがえのない宝物になります 。
この記事が、皆さんのご家庭にとって最高の「おしりたんてい入門」となり、素晴らしい読書体験のきっかけとなることを、エンジニアとして、そして一人の父親として、心から願っています。
ぜひ、お子さんと一緒に「フーム、においますね」と呟きながら、謎とユーモアに満ちた事件解決の世界に、飛び込んでみてください。

コメント