こんにちは、エンジニアブロガーの「ろぼてく」です。日頃はシステムの裏側やコードの品質について語ることが多い私ですが、今回はエンジニアの必需品とも言える「ガジェット」、特にスマートウォッチについて、徹底的にメスを入れていきたいと思います。
昨今、ウェアラブルデバイス市場は群雄割拠の時代を迎えています。Apple Watchの独走に対し、Garminがアスリート層を固め、Google(Pixel Watch)が追随する。そんな中で、エンジニア界隈やガジェットマニアの間で「実用性最強」との呼び声が高いブランドがあります。それが**「Amazfit(アマズフィット)」**です。
しかし、このブランドを初めて知る方、あるいは購入を検討している方の中には、一つの大きな疑問が渦巻いているはずです。「Amazfitって、結局どこの国のメーカーなの?」「中国製らしいけど、セキュリティや品質は大丈夫?」「安かろう悪かろうではないの?」――その懸念、エンジニアとして痛いほどよく分かります。
2025年現在、Amazfitは「T-Rex 3 Pro」や「Balance 2」といった強力な新製品を投入し、その勢いは止まることを知りません。そこで今回は、製品品質の勘所を熟知したエンジニアの視点から、Amazfitの運営母体、製造拠点、技術力、そして2025年の最新ラインナップまでを徹底的かつ排他的に調査しました。単なるスペック比較にとどまらず、企業の財務状況や開発体制、R&D(研究開発)の裏側、そして実際のユーザーの「生の声」まで深掘りし、あらゆる角度から検証を行います。
これは単なるブログ記事ではありません。Amazfitというブランドを解剖し、その真価を問う技術レポートです。これを読めば、Amazfitの全てが分かります。
- 電機メーカー勤務
- エンジニア歴10年以上
- 品質担当経験あり

結論:どこの国のメーカーか?

多くのユーザーが最も気にするポイント、それは「出自」です。結論から申し上げますと、Amazfitは**「オランダ」に本社を置くグローバル企業「Zepp Health Corporation」のブランドですが、その技術的・生産的ルーツは間違いなく「中国」の強力なハイテク産業基盤にあります**。
この「オランダ本社、中国ルーツ」という構造は、現代のグローバルテック企業において非常に重要な意味を持ちます。単に「中国メーカーだ」と切り捨てるのも、「オランダ企業だ」と盲信するのも、エンジニア的な分析としては不十分です。ここでは、Zepp Healthの複雑かつ戦略的な法人構造と、その背景にある意図を紐解いていきましょう。
1. 法的な本社機能の移転:中国からオランダへ
かつて、Amazfitの親会社であるZepp Health(旧称:Huami Corporation)は、中国の合肥(Hefei)を本拠地としていました。しかし、2024年から2025年にかけて、同社はドラスティックな組織変革を行いました。2025年5月27日、Zepp Healthは主要な経営拠点を中国の合肥から**オランダのゴルリンケム(Gorinchem)**へ正式に移転したことを発表しました。
この移転は、単なる住所変更ではありません。これには、米中貿易摩擦や地政学的リスク(Geopolitical Risks)を回避し、欧州(EMEA)や北米市場での信頼性を担保するための明確な戦略的意図があります。現在のZepp Healthは、ニューヨーク証券取引所(NYSE: ZEPP)に上場している国際的な公開企業であり、コーポレートガバナンスやコンプライアンス基準は、米国証券取引委員会(SEC)の厳しい監視下にあります。つまり、法的には「オランダ籍の多国籍企業」として振る舞っています。
2. 技術と生産のDNA:中国・合肥(Hefei)のエコシステム
法的な籍はオランダにありますが、エンジニアリングの実態として、そのDNAは中国の高度な製造エコシステムに深く根ざしています。創業の地である中国・合肥市は、中国政府が推進するハイテク産業開発区の一つであり、AI(人工知能)や半導体産業の集積地です。
Zepp Healthの前身であるHuamiは、Xiaomi(シャオミ)のウェアラブルデバイス「Mi Band」シリーズの開発・製造を一手に引き受ける戦略的パートナーとして急成長しました。Mi Bandは世界で累計1億本以上を出荷したメガヒット製品であり、Amazfitはこの「世界最高レベルの量産実績」と「サプライチェーン管理能力」をそのまま引き継いでいます。現在も主要なR&D(研究開発)拠点は、中国の合肥、北京、深センに維持されており、製品のコアとなる技術開発はここで行われています。
3. グローバル分散型組織(Distributed Organization)
現在のZepp Healthは、特定の国に依存しない「分散型ビジネスモデル」を採用しています。
- 経営・財務・法務: オランダ(欧州のGDPR準拠や投資家対応)
- 技術開発・製造: 中国(合肥・深センのハードウェアエコシステム)
- 先進技術・マーケティング: アメリカ(シリコンバレー・クパチーノ)
エンジニアの視点で見れば、これは**「中国の強力な製造コスト競争力を維持しつつ、欧米の法規制やプライバシー基準に適合させた、ハイブリッドなグローバル企業」**と定義するのが最も正確です。「中華メーカー」という枠組みを超え、GarminやFitbitと同じグローバルプレイヤーとして振る舞っていますが、その圧倒的なコストパフォーマンスの源泉は、依然として中国の製造背景に由来しています。
結論:買うことをおススメできるか?

エンジニアとして、忖度なしに断言します。間違いなく「買い」です。特に「バッテリー持ち」と「コストパフォーマンス」、そして「データ活用の自由度」を重視するユーザーにとっては、2025年時点で最強の選択肢の一つです。
なぜ、私がこれほどまでにAmazfitを推奨するのか。その理由は、単に「安いから」ではありません。そこには明確な技術的優位性が存在するからです。以下に、エンジニア視点での詳細な分析を提示します。
推奨する3つの技術的理由
1. 圧倒的な電力効率:RTOSベースの「Zepp OS」
スマートウォッチの最大の課題はバッテリーです。Apple WatchやWear OS(Galaxy Watch等)は、リッチな汎用OSを採用しているため、バックグラウンド処理が多く、バッテリーは「1日〜1.5日」しか持ちません。毎日充電が必要なデバイスは、睡眠トラッキングや長期的なバイタル計測において致命的な欠点となります。
対してAmazfitは、独自の軽量OSである**「Zepp OS」**を採用しています。これはFreeRTOSなどのリアルタイムOS(RTOS)をベースに、ウェアラブル専用に極限までチューニングされたシステムです。
- 省電力設計: 不要なプロセスを徹底的に排除し、マイクロカーネルアーキテクチャを採用することで、**「標準使用で10日〜24日」**という驚異的なスタミナを実現しています。
- メリット: 旅行や出張に充電ケーブルを持っていく必要がありません。また、充電の手間がないため、24時間365日つけっぱなしにすることが現実的になり、健康データの欠損が防げます。
2. 垂直統合モデル (Vertical Integration) による最適化
多くのスマートウォッチメーカー(特に安価なブランド)は、汎用のチップセットと汎用のアルゴリズムを購入して組み立てるだけです。しかし、Zepp Healthは違います。
- 自社製AIチップ: RISC-Vアーキテクチャに基づいたウェアラブル専用AIチップ**「Huangshan(黄山)」**シリーズを自社開発しています。
- 自社製センサー: 光学式バイオセンサー**「BioTracker™」**も内製化しています。チップ、センサー、アルゴリズム、OSをすべて自社でコントロールする「垂直統合」を行っているため、ハードウェアとソフトウェアの親和性が極めて高く、低消費電力でありながら高い測定精度を実現しています。これはAppleが行っている戦略と同じであり、技術力の高さの証明です。
3. クロスプラットフォームとエコシステムの開放
iPhone(iOS)でもAndroidでも、機能制限がほとんどなく使用できます。エンジニアのように複数台のスマホを使い分ける層や、将来的にOSを乗り換える可能性があるユーザーにとって、OSにロックインされないAmazfitは非常にリスクの少ない投資です。また、Google FitやApple Healthとのデータ連携もスムーズで、StravaやReliveといったサードパーティ製アプリへのデータエクスポートも強力にサポートしています。
ただし、以下のユーザーには向きません(アンチパターン)
- FeliCa(おサイフケータイ)依存: 日本国内におけるSuicaやiDなどのFeliCa決済には、現時点では一部機種を除き非対応です(海外版NFC決済Zepp Payは存在しますが、日本の規格とは異なります)。改札を時計で通りたい人には向きません。
- 高度なアプリ拡張性: Apple Watchのように、App Storeから無数の高機能アプリを追加することはできません。Zepp OSのアプリストアも拡大中ですが、基本的には「通知」「健康」「スポーツ」に特化したデバイスです。
結論: 「毎日充電するストレスから解放されたい」「高精度な健康ログを取りたい」「でもApple Watchほど高いお金は出したくない」という合理的な思考を持つ人にとって、Amazfitは最適解です。
このメーカーのおすすめ製品は?(エントリー、ミドル、ハイエンド各1つ以上)

2025年12月現在、日本市場で購入可能なAmazfitのラインナップは非常に豊富ですが、それゆえに選び方が難しくなっています。エンジニア視点で、スペック、価格、そして実用性のバランスが最も優れた3機種(+α)を厳選しました。
以下の比較表をご覧ください。
| カテゴリ | 製品名 | 推定価格 | 特徴 | ターゲット層 |
| エントリー | Amazfit Active 2 | 約2万円 | 軽量・GPS内蔵・AI搭載 | 初めての方、学生、軽量重視 |
| ミドル | Amazfit Balance 2 | 約4万円 | 体組成計・ゴルフ機能・高級感 | ビジネスマン、健康志向、ゴルファー |
| ハイエンド | Amazfit T-Rex 3 / Pro | 4~6万円 | ミルスペック・オフライン地図 | 登山家、現場仕事、エンジニア |
【エントリーモデル】常識を覆す高機能
製品名:Amazfit Active 2 (Round / Square)
- 概要: 2025年に発売された「Active」シリーズの第2世代です。「Round(丸型)」と「スクエア(四角)」の2種類の形状から選べます。
- 技術的ハイライト:
- GPS内蔵: 2万円前後の価格帯ながら、5衛星測位システム(GPS)を内蔵しており、スマホを持たずにランニングルートを正確に記録できます。
- Zepp Flow (AI): 生成AI技術を活用した音声アシスタント「Zepp Flow」に対応。ボタンを押して話しかけるだけで、アラーム設定や天気確認が可能です。従来の「決まったコマンドしか認識しない音声操作」とは次元が異なります。
- センサー: 上位機種と同等の「BioTracker 6.0」準拠のセンサーを搭載している可能性が高く、心拍測定のレスポンスが向上しています。
- おすすめ理由: 「エントリーモデル=機能制限版」というガジェット界の常識を覆しています。プラスチック筐体で非常に軽量なため、睡眠トラッキングのために24時間つけていても苦になりません。
【ミドルエンド】最強の万能選手
製品名:Amazfit Balance 2
- 概要: 2025年6月に日本上陸を果たした、Amazfitのフラッグシップ・ライフスタイルモデルです。
- 技術的ハイライト:
- ゴルフ機能: シリーズ初となる本格的なゴルフモードを搭載。日本のゴルフ場2,349コース(カバー率99%)に対応し、グリーンまでの残りヤード数表示やスコア管理が可能です。
- 体組成測定: 手首に指を当てるだけで、体脂肪率、筋肉量、水分量、骨量などをわずか10秒で測定できるBIA(生体電気インピーダンス分析)センサーを搭載しています。
- デュアルバンドGPS: L1+L5の2つの周波数帯を受信できるため、高層ビル街や山間部でも位置情報がズレにくいです。
- おすすめ理由: 「仕事中はスーツに合う時計がいい」「週末はゴルフに行きたい」「健康管理も徹底したい」という欲張りなビジネスパーソンの要望を、これ一本で満たします。アルミニウム合金の質感も高く、所有欲を満たしてくれます。
【ハイエンド】過酷な現場への挑戦状
製品名:Amazfit T-Rex 3 / T-Rex 3 Pro
- 概要: G-SHOCKを彷彿とさせるタフネスモデル。アウトドアや過酷な環境下での使用を想定しています。
- 技術的ハイライト:
- ディスプレイ: 2000ニト(Proモデル等はさらに明るい可能性あり)の超高輝度AMOLEDを搭載。真夏の直射日光下でも視認性が確保されています。
- オフライン地図: 等高線マップ(Contour Maps)をダウンロードして時計内に保存できます。電波の届かない山奥でも現在地を確認可能です。
- バッテリー: 最大27日〜45日(モデル・設定による)というモンスター級のスタミナ。GPSを連続使用しても数十時間稼働するため、ウルトラマラソンや長期縦走にも対応します。
- ダイビング対応: 45mまでのフリーダイビングに対応する防水性能と、水深・水温計測機能を備えています。
- おすすめ理由: 現場仕事のエンジニア、登山、サーフィン、トライアスロンなど、ハードなアクティビティを行うユーザー向け。GarminのFenixシリーズ(10万円超)に匹敵する機能を、半額以下の価格で実現している「価格破壊」モデルです。
このメーカーの製品はよい製品か?

「よい製品」の定義は人それぞれですが、エンジニアリングの観点から**「ハードウェア品質」「ソフトウェア品質」「進化速度」**の3点で評価すると、Amazfitは極めて高い水準にあります。
1. ハードウェア品質:医療グレードへの挑戦
Zepp Healthは、単なるガジェットメーカーではなく「ヘルステック企業」を標榜しています。その証拠に、医療用MRI技術の小型化を進めるHyperfine Research社への投資や、スタンフォード大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)との共同研究を行っています。
この背景から、搭載されるセンサーの精度には強いこだわりがあります。
- 心拍数モニタリング: 最新のBioTrackerセンサーは、複数のLEDとフォトダイオード(5PD+2LED構成など)を組み合わせ、皮膚を通した光の吸収量を多角的に解析します。これにより、運動中の激しい腕の振りや発汗によるノイズを除去し、医療機器に近い精度を実現しています。
- ディスプレイ品質: 全モデルで高品質なAMOLED(有機EL)を採用。安価なスマートウォッチに見られる「ドット欠け」「視野角の狭さ」「タッチ感度の悪さ」は皆無です。
2. ソフトウェア品質:Zepp OSの急成長
かつてAmazfitの弱点はソフトウェアでした。「動作がカクつく」「日本語フォントが中華風」といった指摘がありましたが、それは過去の話です。
- Zepp OS 5.0: 2025年現在の最新OSは、アニメーションが60fpsで滑らかに動作し、UI(ユーザーインターフェース)のデザインも洗練されています。
- AI統合 (Zepp Flow): LLM(大規模言語モデル)をベースにした音声アシスタントをOSレベルで統合しています。これはAppleやGoogleに先駆けて実装された機能であり、ソフトウェア開発力の高さを示しています。
3. デザインと質感
Amazfit製品は、世界的なデザイン賞である**「iF Design Award」や「Red Dot Design Award」**を多数受賞しています。
例えば「Amazfit Balance」シリーズは、伝統的な腕時計のクラフトマンシップを取り入れ、リューズ(回転ボタン)の操作感や、ケースの金属加工の精度において、高級時計に引けを取らない仕上がりになっています。安っぽいプラスチック感はエントリーモデルの一部を除き排除されており、所有する喜びを感じられる品質です。
このメーカーの生産地(工場)はどこか?

主な生産地は「中国」です。
Zepp Healthはファブレス(工場を持たない)メーカーに近い動きをしていますが、実際にはXiaomiのエコシステムと深く連携した製造体制を敷いています。
製造エコシステムの詳細
- 製造パートナー: スマートフォンや精密機器の製造受託(EMS/ODM)で世界的なシェアを持つ中国の大手企業と提携しています。具体的な提携先として、上海龍旗科技(Shanghai Longcheer Technology)などの名前が挙がっています。これらの工場は、大手スマホメーカーのフラッグシップモデルも製造しており、世界最高水準の製造設備を持っています。
- 合肥(Hefei)の重要性: 本社はオランダですが、製造管理の中心は中国・安徽省の合肥市です。ここは「中国のシリコンバレー」の一つとして急速に発展しており、ディスプレイパネル、バッテリー、半導体チップのサプライヤーが密集しています。この地理的利点を活かし、部材の調達から組み立てまでを短期間かつ低コストで行うことができます。
品質管理体制(QC)
「中国製」と聞くと品質管理を不安視する声もありますが、Zepp Healthは上場企業として厳格な監査を受けています。製造ラインには自動化された検査装置が導入されており、防水性能の全数検査や、エージングテスト(長時間稼働テスト)が行われています。エンジニアとして見ても、その製造プロセスは現代の電子機器製造のスタンダード、あるいはそれ以上のレベルにあります。
設計はどこで行っているか?

Amazfitのデザインと技術設計は、**「グローバル3極体制」**で行われています。これが、Amazfitが他の中国系メーカーと一線を画し、洗練された製品を生み出せる理由です。
| 拠点 | 場所 | 主な役割 |
| 中国 | 合肥、北京、深セン | ハードウェア設計、アルゴリズム開発 製造に近い場所で、センサーの基礎研究や量産設計を行う。 |
| アメリカ | シリコンバレー(クパチーノ) | チップセット設計、先進技術 Apple本社近くに拠点を置き、最先端の技術トレンドやAIチップ(Huangshan)の設計を行う。 |
| ヨーロッパ | オランダ、他 | 工業デザイン、プライバシー対応 欧州の美意識を取り入れたプロダクトデザインや、GDPR準拠のための法務・セキュリティ設計を行う。 |
グローバルコラボレーションの効果
この体制により、Amazfitは以下の融合を実現しています。
- シリコンバレーの「脳」: 最先端のAI技術とチップ設計。
- ヨーロッパの「美」: ファッションアイテムとして通用する洗練されたデザイン。
- 中国の「腕」: 高度な技術を安価かつ大量に生産する製造力。
特に、アメリカのクパチーノオフィス(住所: 10050 Wolfe Road, Cupertino)は、Apple本社から目と鼻の先にあり、世界トップクラスのエンジニア人材が集まる環境にあります。ここで開発された技術が、製品のコア競争力となっています。
品質は大丈夫か?

エンジニアの視点で評価しても、品質マネジメントシステム(QMS)は堅牢であり、「大丈夫」と断言できます。
1. 国際規格の取得
Zepp Healthの協力工場は、製造業における品質管理の国際規格であるISO 9001(品質マネジメントシステム)を取得しています。また、環境マネジメントのISO 14001、労働安全衛生のISO 45001なども取得しており、組織的な品質管理体制が敷かれています。特に、医療機器関連の研究開発を行っているため、一般的な家電メーカーよりも厳しい基準(ISO 13485に準ずるような管理)を意識した生産が行われています。
2. ミルスペック(MIL-STD-810G)の信頼性
特に耐久性が求められる「T-Rex」シリーズでは、アメリカ国防総省が制定した物資調達規格**「MIL-STD-810G」**に準拠した過酷なテストをクリアしています。
- 耐熱・耐寒: 70℃の高温から-40℃の極低温まで動作。
- 耐衝撃: 落下や振動に対する耐久性。
- 耐腐食: 塩水噴霧テストによるサビへの耐性。これらのテストを実際にパスしていることは、設計段階でのマージン(余裕)が十分に取られていることを意味します。
3. 日本国内でのサポート体制
海外メーカー製品で最も不安なのが「壊れたときの対応」ですが、Zepp Healthは日本法人「Zepp Health Japan」を設立しており、国内正規代理店(アースリボーン等)を通じて日本語でのサポートを提供しています。正規版を購入すれば1年間の保証がつき、初期不良時の交換対応などもスムーズです。並行輸入品(グローバル版)にはこの保証が適用されない場合があるため、購入時は**「国内正規品」**を選ぶことを強く推奨します。
このメーカーの製品は買っても大丈夫?評判は?(良い口コミ/悪い口コミ)

どれだけスペックが良くても、実際の使い勝手が悪ければ意味がありません。2025年現在のWeb上のレビュー、YouTube、Redditなどのコミュニティから、リアルな評判を収集し、エンジニアの視点で分析しました。
【良い口コミ】ユーザーが絶賛するポイント
- 「バッテリー持ちが異次元」
- 「T-Rex 3を使っているが、本当に充電器の場所を忘れる。2週間の旅行に充電ケーブルなしで行けたのは感動。」(T-Rex 3ユーザー)
- 「Balance 2も常時表示ONで5日以上持つ。Apple Watchには戻れない。」
- 分析: カタログスペックだけでなく、実使用でもバッテリー持ちの良さが評価されています。
- 「画面が美しく、操作がサクサク」
- 「有機ELの発色が綺麗。Zepp OS 5になってからヌルヌル動くようになった。」
- 「Zepp Flowで『明日の天気は?』と聞くとすぐ答えてくれるのが便利。」
- 「コスパが最高」
- 「Garminの10万円の時計でできることが、4万円のAmazfitでほぼ全部できる。浮いたお金でランニングシューズが買えた。」
- 「Active 2は2万円でGPS内蔵。これ以上の入門機はない。」
【悪い口コミ】ユーザーが不満に思うポイント
- 「GPS精度の限界」
- 「T-Rex 3でも、高層ビル街や深い森の中ではGarminの最上位機種に比べると軌跡が少しブレることがある。」
- 分析: デュアルバンドGPS搭載機は優秀ですが、測位専用機(Garmin等)と比較すると、アンテナ設計の差が出る場合があります。とはいえ、趣味のランニングレベルでは十分な精度です。
- 「同期の不安定さとバグ」
- 「たまにZeppアプリと時計の同期がうまくいかず、データが反映されないことがある。」
- 「カレンダーの同期機能が弱く、Googleカレンダーの一部が表示されないバグがあった(※アップデートで改善傾向)。」
- 「高度な測定値の解釈」
- 「新機能の『Readiness(レディネス)』スコアや睡眠スコアが、体感とズレることがある。」
- 分析: アルゴリズムによる推定値であるため、あくまで「目安」として使うのが正しい付き合い方です。
総評:評判は「非常に良い」が、完璧ではない
全体として、ハードウェア(バッテリー、画面、質感)に対する満足度は極めて高いです。一方で、ソフトウェア(アプリの同期、細かいバグ)に関する不満が散見されます。しかし、Zepp Healthは頻繁にOTA(Over The Air)アップデートを行っており、不具合の修正や新機能の追加(例:Balance 2へのゴルフ機能追加など)を積極的に行っているため、将来性は十分にあります。致命的なハードウェア欠陥(すぐ壊れる、爆発するなど)の報告は極めて稀であり、製品としての信頼性は高いと言えます。
まとめ

本記事では、エンジニアブロガー「ろぼてく」が、2025年現在のAmazfitについて徹底調査しました。
- メーカー: 本社はオランダ(Zepp Health)へ移転済み。しかし、技術と生産の心臓部は中国・合肥にあり、Xiaomiのエコシステムを背景にした強力な製造力を持つ。
- 安全性: 米国市場(NYSE上場)や欧州市場(GDPR)の基準をクリアしており、データプライバシーや品質管理において信頼できる。
- 品質: 医療レベルのセンサー技術と、軍事規格の耐久性を持ち、価格以上のビルドクオリティを誇る。
- おすすめ:
- Amazfit Active 2: コスパ最強のエントリーモデル。
- Amazfit Balance 2: ゴルフも健康もこれ一本。万能ミドルレンジ。
- Amazfit T-Rex 3 Pro: 現場仕事やアウトドアに最適なタフネスギア。
結論: 「ブランド名」よりも「実用性」と「スペック」、そして「合理性」を重視する賢いユーザーにとって、Amazfitは2025年現在、最も賢い選択肢です。
Apple Watchの電池切れに悩まされているエンジニアの皆さん、Garminの高価格に躊躇しているランナーの皆さん。今こそ、Amazfitという新しい選択肢を試してみる時です。そのバッテリー持ちの良さと、ストレスフリーな使い心地に、きっと驚くはずです。
さあ、あなたも充電ケーブルの呪縛から解放された「Amazfitライフ」を始めましょう!

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