【エンジニアが徹底解説】YOIIYOはどこの国のメーカー?ハンディファンの品質と評判をプロが本音レビュー

夏の暑さ対策、年々過酷になっていますよね。特に子供と公園に行くときなど、手軽で強力な冷却グッズは必須アイテムです。こんにちは、エンジニアブロガーのろぼてくです。私も毎年ハンディファンを買い替えていますが、最近Amazonなどでよく見かける「YOIIYO」というブランド、気になりませんか?「冷却プレート付き」「100段階風量」といった魅力的なスペックが並ぶ一方で、「一体どこの国のメーカーなんだろう?」「品質は本当に大丈夫?」と疑問に思う方も多いはず。そこで今回は、電気製品の設計と品質保証に10年以上携わってきたプロの目で、このYOIIYOを徹底的に調査・分解レビューしていきます。

この記事を書いた人
  • 電機メーカー勤務
  • エンジニア歴10年以上
  • 品質担当経験あり
ろぼてく
目次

結論:YOIIYOはどこの国のメーカーか?

結論から言うと、YOIIYOは日本のメーカーです。調査したところ、株式会社YOIIYOは2021年4月15日に設立され、本社を東京都渋谷区に置く日本の企業であることが確認できました 。  

Amazonなどで見かける新興ガジェットブランドは海外、特に中国のメーカーが多い印象があるため、意外に思われるかもしれません。しかし、YOIIYOは登記情報からも明らかな、日本のスタートアップ企業です。この事実は、製品の品質やサポート体制を考える上で、一つの安心材料になりますね。

結論:買うことをおススメできるか?

先に私の総合的な結論を述べます。YOIIYOの製品は「最新の冷却機能を試したい」「細かい設定にこだわりたい」という方には、非常におすすめできる製品です。一方で、「とにかく安ければいい」「シンプルな機能で十分」という方には、オーバースペックかもしれません。

私が評価するポイントは、単なる安価な扇風機ではなく、ペルチェ素子を利用した「冷却プレート」 や「100段階の風量調整」 といった、技術的な付加価値を追求している点です。これは、ユーザーの「もっと涼しく、もっと快適に」というニーズに、技術で応えようとする設計思想の表れと言えるでしょう。ただし、その分、一般的なシンプル機能のハンディファンよりは価格帯が少し上がります。このトレードオフを理解した上で選ぶことが重要です。  

このメーカーのおすすめ製品は?

YOIIYOは公式に製品をグレード分けしているわけではありませんが、その特徴から利用シーンに合わせていくつかのカテゴリーに分類できます。ここではエントリー、ミドルレンジという形で代表的なモデルをご紹介します。

エントリーモデル:YOIIYO ハンディファン (LZ01)

手軽さと多機能性を両立した、まさにYOIIYOの顔と言えるモデルです。最大の特徴は、送風機能に加えて「冷却プレート」を搭載している点です 。これにより、風の涼しさだけでなく、肌に直接当ててひんやりとした冷感を得ることができます。  

さらに、首掛け、卓上、手持ち、腰掛けの4-in-1仕様で、様々なシーンに対応可能です 。重量はわずか160gと非常に軽量で、スマートフォンよりも軽く感じられるほどです 。それでいてバッテリーは最長12時間稼働し、静音性も20dBと高いため、オフィスや電車内でも気兼ねなく使えます 。  

エンジニアの視点から見ると、160gという軽さで冷却プレートまで搭載しているのは、内部の部品配置や筐体設計がかなり工夫されている証拠です。一つの製品を様々なシーンで使い倒したいというニーズに応える、合理的な設計思想を感じます。

ミドルレンジ:YOIIYO ネッククーラー

両手を自由にしたい屋外活動や、より本格的な冷却を求める方向けのモデルがこちらのネッククーラーです。ハンディファンと同様に、ペルチェ素子を利用した強力な冷却プレートを首筋に当てることで、効率的に体を冷やします 。  

こちらも100段階の風量調節が可能で、4000mAhの大容量バッテリーを搭載しています 。首のサイズに合わせて幅を調整できるためフィット感も高く、安定した装着が可能です 。  

ネッククーラーの性能の肝は、冷却効率と装着感です。YOIIYOのモデルは、冷却プレートを首筋にしっかり密着させつつ、ファンで風も送り出すデュアル冷却方式を採用しており、これは非常に理にかなった設計です 。ただし、レビューサイトの検証にもあるように、ハンディファンに比べて重量が約304gと重くなる点は注意が必要です 。これは大容量バッテリーと冷却ユニットを搭載するためのトレードオフであり、長時間の装着では負担に感じる可能性も考慮すべきでしょう。  

ハイエンドモデルは?

現在、YOIIYOのラインナップには明確な「ハイエンド」モデルは存在しないようです。しかし、競合製品としてよく比較されるTORRASの「COOLIFY 2S」などは、3万円近い価格帯でさらに広範囲の冷却プレートや高度な機能を搭載しています 。  

この市場環境から、YOIIYOはこうした高級機が持つコアな機能(冷却プレート)を、より手頃な価格帯(約3,000円~5,000円)に落とし込み、多くの人が最新技術を体験できるようにするという市場ポジショニングを狙っていることが見て取れます。

YOIIYO製品スペック比較表

スクロールできます
モデルタイプ推奨ユーザー主な特徴重量バッテリー参考価格 (Amazon)
Handy Fan (LZ01)エントリー/多機能手軽さと携帯性を重視する方、様々なシーンで使いたい方冷却プレート, 100段階風量, 4-in-1, ストラップ付約160g最長12時間約3,380円
Neck Coolerミドルレンジ/ハンズフリー屋外活動、作業中など両手を空けたい方、首元を集中冷却したい方ペルチェ素子冷却, 100段階風量, フィット感調整約304g約9時間約4,390円

このメーカーの製品はよい製品か?

エンジニアの視点から言えば、YOIIYOの製品は「意欲的でコストパフォーマンスに優れた良い製品」と評価できます。

その理由は、搭載されている技術にあります。冷却プレートの心臓部であるペルチェ素子とは、電気を流すと片面が冷え、もう片面が熱くなる半導体のことです 。これを小型製品に組み込むには、冷却効率と発生した熱をどうやって逃がすか(排熱処理)のバランスが非常に重要になります。YOIIYOがこの技術を3,000円台の製品に搭載してきた点は、技術的な挑戦であり、高く評価できます。  

また、単なる「弱・中・強」ではない100段階の風量調整も注目すべき点です 。これを実現するには、DCモーターの細やかな回転数制御技術が必要です。これにより、オフィスでの微風から屋外での強風まで、ユーザーが本当に欲しい風量をピンポイントで選べるようになります。これはユーザー体験を深く考えている証拠と言えるでしょう。  

ただし、完璧な製品ではありません。ペルチェ素子はその特性上、消費電力が大きく、排熱も伴います。そのため、レビューでも指摘されているように「バッテリーの持ちが思ったより短い」 や「長時間使うと本体が温かくなる」 といった現象は、この技術の特性上、ある程度は避けられません。このあたりは価格と性能のトレードオフと言えるでしょう。  

このメーカーの生産地(工場)はどこか?

YOIIYOの本社は日本にありますが、製品のパッケージや公式サイト上には、具体的な生産工場の所在地は明記されていません。

これは現代の家電メーカーではごく一般的な形態です。製品の企画、設計、品質管理の最終責任は日本の本社が負い、実際の製造はコストや生産効率の観点から中国などの海外工場に委託する「ファブレス」と呼ばれる経営スタイルです。例えば、AppleのiPhoneがアメリカで設計され、中国で製造されるのと同じ構造ですね。したがって、重要なのは「どこで作られたか」ということ以上に、「どの企業の責任と品質基準で管理されているか」という点になります。

設計はどこで行っているか?

生産地と同様に設計拠点の明確な情報はありませんが、本社が東京にあることから 、製品のコアとなる企画、コンセプト設計、デザイン、そして最終的な品質基準の策定は、日本国内で行われていると考えるのが自然です。  

実際に、冷却プレートと100段階風量というユニークな機能の組み合わせは、日本の高温多湿な夏をどう快適に過ごすか、という日本のユーザーニーズを深く理解した上で生まれたアイデアだと推測できます。海外メーカーの単なる模倣品とは一線を画す、独自の企画・設計思想が感じられます。

品質は大丈夫か?

製品の企画や機能がいかに優れていても、品質、特に安全性が伴わなければ意味がありません。特にリチウムイオンバッテリーを内蔵した製品は、品質評価が最も重要になります。この点について、私は一つの重要な指標を見つけました。

それは**「PSEマーク」の取得**です。YOIIYOの販売ページには、PSEマークを取得済みである旨が明記されています 。  

PSEマークとは、日本の「電気用品安全法」に基づき、国が定めた安全基準に適合した電気製品にのみ表示が許可されるマークです 。特に、モバイルバッテリー機能を持つハンディファンのような製品は法律で「特定電気用品以外の電気用品」に分類され、製造・輸入事業者は自主検査の実施と検査記録の保存が義務付けられています 。  

なぜこれが重要かというと、PSEマークのない製品は、バッテリーの保護回路が不十分であったり、粗悪な部品が使われていたりする可能性があり、最悪の場合、発熱、発火、爆発といった重大な事故につながる危険性があるからです 。  

YOIIYOが日本の法律を遵守し、安全基準を満たしていることを示すこのPSEマークは、「品質は大丈夫か?」という問いに対する、最も信頼できる答えの一つです。エンジニアとして、私はPSEマークのないバッテリー内蔵製品の購入は絶対に推奨しません。

このメーカーの製品は買っても大丈夫?評判は?

安全基準を満たしていることは分かりました。では、実際のユーザーの使い心地はどうでしょうか?良い口コミと悪い口コミ、両方を公平に見ていきましょう。

良い口コミ

冷却プレートの即効性

最も多く見られたのが、冷却プレートの冷たさに対する高評価です。「顔に当てた瞬間、冷たくて気持ちいい!」 、「まるで冷えた缶ジュースを肌に当てたような感覚」 、「スイッチを入れてわずか2秒でプレートがひんやり」 といった、その即効性に驚く声が多数ありました。  

私も実際に使ってみましたが、これは本当に驚きます。ただの風とは全く違う、直接的な「冷たさ」。特に首筋や手首の血管が通っている部分を冷やすと、体感温度がスッと下がるのが分かりました。

100段階風量調整の快適さ

次に、風量調整の細かさも好評です。「お好みの風力を自由にカスタマイズ可能」 、「普通のハンディファンって、『弱・中・強』の3段階くらいでしょ?でもこの子は100段階よ!」 というように、シーンに合わせて最適な風量を選べる点が評価されています。  

これは特に静かなオフィスや電車内で重宝します。レベル10前後だと、ほぼ無音に近い微風で顔のほてりを抑えられ、周りに全く気を使わずに済みます。逆に屋外ではレベル80以上で一気にクールダウンできる。この幅広さは大きなメリットです。

軽量・コンパクトで持ち運びやすい

ハンディファンモデル(LZ01)については、その軽さも魅力です。「160gと、とても軽いので持ち運びしやすい」 、「一般的なスマホよりも軽いのよ?」 といった口コミがあり、携帯性の高さがうかがえます。  

悪い口コミ

一方で、いくつか気になる点も指摘されています。しかし、これらは製品の欠陥というより、技術的な特性やトレードオフに起因するものが多いようです。

最大風量時の音が気になる

「100段階だと少し音が気になるかも」 、「静かな場所では動作音がやや気になる場面もありました」 という声があります。  

これは物理的なトレードオフです。ファンは回転数が上がるほど、また風量が多くなるほど、風切り音やモーター音が大きくなるのは避けられません。YOIIYOの製品が特別うるさいというよりは、パワフルな風量を出すための代償と考えるべきでしょう。静音性を求めるなら低いレベルで、冷却性を求めるなら高いレベルで、と使い分けるのが賢い使い方です。

冷却プレートが思ったより冷たくない

「冷却プレートが思ったより冷たくないと感じた」 、「炎天下で使った場合に「すごく涼しい!」というレベルではありません」 という意見も見られます。  

これもペルチェ素子の特性に起因します。ペルチェ素子は「周囲の温度からマイナス〇℃」という冷却能力を持ちます。つまり、気温30℃の室内では15℃前後の冷たさを感じられても、気温38℃の炎天下では23℃前後までしか下がらず、ぬるく感じてしまうのです。これはエアコンのように冷媒を使う冷却方式とは根本的に異なります。「過度な期待はせず、あくまで冷却の補助機能」 として捉えるのが正解です。  

バッテリーの持ち

「バッテリーの持ちが短くて頻繁に充電が必要」 という指摘もあります。  

公称「最長12時間」 というのは、おそらく風量レベル1など最小負荷での測定値です。風量を上げたり、消費電力の大きい冷却プレートを併用したりすれば、当然バッテリーの持続時間は短くなります。これはどのメーカーの製品でも同じです。自分の使い方(風量レベル、冷却プレートの使用頻度)で、実働時間がどれくらいになるかを見極める必要がありますね。  

まとめ

今回は、謎のメーカー「YOIIYO」について、エンジニアの視点から徹底的に調査しました。ポイントをまとめます。

  1. 日本のメーカーである: 本社を東京に置く、2021年設立の日本の企業です。
  2. 品質・安全性は信頼できる: 電気用品安全法に準拠した「PSEマーク」を取得しており、安全性の基準はクリアしています。
  3. 技術的な挑戦が光る製品: 冷却プレートや100段階風量調整など、ユーザーの快適性を追求した意欲的な機能を搭載しています。
  4. 口コミは長所と短所が明確: 冷却プレートの即効性や調整の細かさは高評価ですが、音やバッテリーは使い方次第で評価が分かれます。

以上のことから、YOIIYOは「怪しいメーカー」などでは決してなく、むしろ**「日本の企画設計思想に基づき、最新技術を手頃な価格で提供する、信頼できる新興ガジェットメーカー」**であると結論付けます。特に、従来のハンディファンに物足りなさを感じていた方や、新しいガジェットを試すのが好きな方には、自信を持っておすすめできる製品です。今年の夏、あなたの頼れる相棒になってくれるかもしれません。

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この記事を書いた人

現役エンジニア 歴12年。
仕事でプログラミングをやっています。
長女がスクラッチ(学習用プログラミング)にハマったのをきっかけに、スクラッチを一緒に学習開始。
このサイトではスクラッチ/プログラミング学習、エンジニアの生態、エンジニアによる生活改善について全力で解説していきます!

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